上司への敬語の使い方:イラッとさせないコツを教えます!

どうもどうも!ユウポンです。

上司に対する話し方が上手く出来ていなければ、上司をイラつかせてしまいますよね。上司も人間ですから、話し方がなっていない部下と喋ると「イラッ」として当然です。

そうなると、上司との人間関係もスムーズにいかなくなり、人間関係で悩むことにもなりかねません。そのようなことにならないように、上司に対する言葉遣いは注意する必要があります。

という訳で、今回は「敬語」という大きな枠組みではなく、上司に対する言葉遣いに的を絞ってみたいと思います。

私は、マナー教室で話し方を学んだり、専門書で色々と調べたりもしましたので、特に、新入社員の方には役立てて頂けるかと思います。なお、敬語といっても、特に難しいモノはないですから、気軽に読んでみて下さいね。
 


※今回の記事中の情報は、下記の文献を参考にしています。

【参考文献】  

①日本語のルール 著:白沢節子(日本実業出版社)
②大人の語彙力が使える順できちんと身につく本 著:吉田裕子(かんき出版)
③さすが!と言われる ビジネスマナー 完全版 著:高橋書店編集部(高橋書店)


 
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上司と話すとき、ふさわしくない言葉とは?

同じ会社の社員同士であっても、上司と部下の間には上下関係があります。そのため、それを崩してしまうような話し方をすると、上司は気分を害してしまいます。そこで、会社員として、ふさわしくない言葉を下記にピックアップしました。これは、基本中の基本です。

でも、これだけでも知っておくと、慣れてくれば色んな場面で応用できるようになります。> そして、社外の人に対しても、失礼のない話し方が出来るようになりますので、ぜひ覚えておいて下さいね。

■ 上司との会話でふさわしくない言葉

  • (誤)わかりました:(正)かしこまりました・承知いたしました
  • (誤)すみません:(正)申し訳ございません
  • (誤)すみませんが…:(正)恐れ入りますが…
  • (誤)そうです:(正)さようでございます。
  • (誤)その件は聞いています:(正)その件は伺っております
  • (誤)言っておきます:(正)申し伝えます
  • (誤)いいですか?:(正)よろしいでしょうか?
  • (誤)チョット待って下さい:(正)少々お待ち下さい
  • (誤)どうぞ来て下さい:(正)どうぞお越し下さい
  • (誤)それは出来ません:(正)それはいたしかねます
  • (誤)どうも:(正)どうもありがとうございます
  • (誤)では失礼します:(正)それでは失礼いたします

 
上記で紹介した言葉で、聞いたことが無い言葉はなかったと思います。ただ、使い慣れていないと、とっさに出てこない言葉ですよね。

私は、マナー教室で敬語を学んでいたとき、「社内で、そこまで丁寧に言わないといけないのかな」なんて思ったりもしました。実際、直属の上司であれば、多少くだけた話し方をしても許されていましたからね。

でも、マナー教室で、それは自分が許されていると思っているだけだということや、平社員の私が、部長や専務などと話をするとき、誤った話し方をしていると、私だけじゃなく、私の上司も恥をかくことになるということも知りました。

要するに、失礼な話し方をしても、その度に注意される訳ではないので、相手が何も言わなければ大丈夫ということではないということですね。それで、最低限のマナーは守るようにしようと思いました。

ただ、最初は言い慣れていないので、丁寧に話すことに「気恥ずかしさ」を感じたりもしました。でも、そのうち慣れてきて、自分でも違和感なく話せるようになりました。

それでは、次の章からは、もう少し具体的な事例を挙げて説明させて頂きますね。

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「こんにちは」だけではダメなの?

会社に出勤したときや退社時は、「おはようございます」「お先に失礼します」だけでOKです。でも、休みの日に、上司と路上で出会ったときなど、「こんにちは」だけでは、何となく収まりが悪いですよね。

だから、「こんにちは」のあとに、「今日も暑いですね」などと、何らかの言葉を添えると、全体のトーンが落ち着いて、感じの良い挨拶になります。

でも、「こんにちは」とは言えないけど、どう挨拶して良いのか迷う場合ってありますよね。例えば、上司が出張先から電話を架けてきた場合などです。このような場合、「こんにちは」というのは変ですよね。

だから、「お疲れ様です」が「こんにちは」の代わりになります。

この場合、間違っても「ご苦労様」とは言わないようにして下さい。「ご苦労様」は、目上の者が目下の人に言う言葉とされていますので、気をつけて下さいね。

「すみません」を上司に言ってはいけないの?

世の中に、完璧な人間などいないですよね。だから、仕事でミスをすることは誰にでもあります。私も、とんでもないミスを何回もやらかしています。そんなとき、まず謝罪しなければいけないですよね。

ただ、「すみません」「ごめんなさい」は、上司に言うべき言葉ではありません。何故なら、そのような言葉は、対等な関係もしくは目下の人に対して使う言葉だからです。

そのため、上司に対しては、「申し訳ありません」または「申し訳ございません」と言わなくてはいけません。

これは、上司だけでなく、お客様への応対にも同じことが言えます。「すみません」や「ごめんなさい」は、心から謝罪していても、相手には深く詫(わ)びていない印象を与えてしまいがちです。そのため、相手が軽く扱われたように感じてしまわないように、きちんと気持ちを正して、「申し訳ございません」と言うようにしましょうね。

正しい言葉の使い方をしなければ、気持ちが伝わらないことは少なくありません。相手は察してくれるだろうと期待するのではなく、間違った捉え方をされないためにも、正しい敬語を使うことは非常に大切ということです。

上司に「してくれませんか」はダメなの?

仕事をしていれば、上司にお願いごとをしなければいけないときがありますよね。そんなとき、下記のような言い方をしたことはありませんか?

  • 課長、この企画書を見ておいてくれませんか。
  • 課長、報告書の書き方を教えてくれませんか。

 
この「くれませんか」という言葉ですけど、丁寧な言葉のように思えますよね。でも、目上の人に対して言うべき言葉ではないんです。

この言葉は、自分のために、相手が何かをしてれるのを要求する言葉で、本来は目上の人が目下に向かって「○○してくれないか」という意味で使うものです。ですから、目下が目上の人に使うと、相手を不快にさせてしまいます。

そのため、「くれませんか」ではなく「して頂けませんか」とお願いするのが正解となります。同じように、「課長がくれたモノです」も、上司に対して言う言葉ではありません。この場合も、「課長から頂いたモノです」が正しい日本語になります。

乱暴な言葉遣いをしていると、心まで粗暴な人間だと思われかねないですから、気を付けないといけないですね。

上司には「ご苦労様」と「お疲れ様」どちらが適切?

上記でも少し触れましたけど、「ご苦労様」と「お疲れ様」は、立場によって使い分けなければいけない言葉です。でも、意外などほど、混同して使われている場合が少なくないようです。

そのため、使い方について説明させて頂きますね。

★ご苦労様とお疲れ様の使い方の違い

■ ご苦労様
ご苦労様は、文字通り「苦労をかけた」という意味で、上の人から下の人へのねぎらいの言葉です。ですから、厳密に言えば、目上の人にす勝つと失礼になります。

■ お疲れ様
お疲れ様は、いたわりの言葉です。下の人が上の人に「さぞかしお疲れになったでしょう」という心遣いが、この言葉には込められています。

 
という訳で、「ご苦労様」は上司が部下に対して言う言葉で、「お疲れ様」は部下が上司に対して言う言葉という訳です。

ちなみに、お客様に対しては「お疲れ様でした」と言うべきで、「ご苦労様」は使えません。

「なるほど」は使わない方がいいの?

上司の話を聞いているとき、上司の話の腰を折って、喋るようなことをするのはもってのほかですよね。上司の話に限らないことですけど、誰かの話を聞いているときは、聞き上手であることが大切です。また、仕事に必要な情報を収集する上でも、聞き上手であることは必須条件と言えます。

ちなみに、聞き上手になるための最も手っ取り早い方法は、相づちの打ち方を工夫することです。

相づちを打つというのは、話を聞いているという姿勢の表明であると同時に、相手の話を誘導するための重要な行動でもあります。例えば、「なるほど」「そうですね」「それで」など、軽い感動を交えながら相づちを打つと、話す人は話にどんどん乗ってきます。

ただ、気を付けなければいけない点もあります。

それは、「なるほど、なるほど」や「はいはい」と、同じ言葉を繰り返さないようにすることです。そのような機械的なに相づちは、話を真剣に聞いていないような印象を与えてしまい、話している人は不快に感じてしまいます。

あと、目下の人が目上の人に対して「なるほど」を連発するのは、どこか尊大な印象を与えてしまいかねません。そのようにしてしまいそうなときは、首を縦に振って深くうなづくと、相手に与える印象がよくなります。

上司に相談する時間帯は、いつがいい?

仕事上のことで、上司に相談したいことがあれば、仕事中に相談するのが普通ですし、そうすべきだと思います。でも、プライベートな相談をしたい場合は、仕事中は避けるのがマナーです。仕事中は、あくまで仕事をする時間ですからね。

ですから、プライベートな相談は、昼休みや就業時間外にするべきですね。ただ、始業前は、何かとバタバタしますから、就業時間外に相談するのであれば、仕事が終わってからの方がいいでしょうね。

あと、上司に相談するとき、いきなり「お話ししたいことがあります」と改まって言うと、上司は仕事のことで重大な事態でも発生したのかと身構えてしまいます。そのため、「聞いて頂きたいことがあるのですが、少々お時間を頂けないでしょうか」と、ソフトに切り出せば、上司をいたずらに緊張させずに済みます。

相談の内容がプライベートなことであれば、そのような配慮をする心遣いは、当然の務めと考えておいた方がいいでしょうね。

上司の意見に反論する場合の言い方は?

仕事をしていれば、自分なりの考えを持って当然ですから、上司の考えが納得できない場合も出てくるものです。そのような場合、反論とまでいかなくても、上司に意見を言うこともあるかと思います。

ただ、上司も人間ですから、プライドを傷つけられるような言い方をされると、論理的に納得は出来ても、場合によっては感情的に反発したくなるものです。

ですから、自分の意見を通したいのであれば、言葉の使い方に気を配るべきです。そこで、お勧めしたいのが「イエス・バット法」です。これは、まず最初に上司の意見を受け入れて、そのあと「しかし…」と繋げていく話し方です。

例えば、下記の①や②のような言葉を先に言います。

① 確かに、課長の立場でお考えになれば、そうおっしゃるのも分かります。
② 長年の経験からのご意見だと理解は出来るのですが…。

 
このように上司の意見を受け入れているという気持ちを言葉にして前置きしておきます。要するに、まず、上司の考えを受け入れるということですね。

そして、そのあと「バット(しかし)」と繋げて、上司に意見(反論)を言うのです。そうすれば、上司にしてみれば、自分の意見や考え方を分かって受け入れてくれたということで、少なくとも感情的な反発は起こさないはずです。

そのような流れで話をすれば、上司としても、そのあとの意見にも、素直に耳を傾けやすくなります。

上司の家族の呼び方は?

上司と世間話をしているときなど、上司の家族のことに触れる場合も出てきます。そのとき「課長の奥さんは…」や「上司のお子さんは…」などと言うのは間違いです。

一見、失礼のない言葉のように思えるかも知れませんが、上司の家族のことを言う場合は、「さん」ではなく、「さま」を使うのがルールです。ですから、「課長の奥さん」ではなく、「課長の奥さま」が正解です。

あと、上司の子供は「お子さん」ではなく、「お子さま」「お嬢さま」が適切な言葉となります。ただ、中学生ぐらいまでの年齢であれば、「坊ちゃん」でも構わないのですが、高校生以上になると「坊ちゃん」は不適切です。

他には、「ご子息」という言葉を耳にすることもあるかとは思いますけど、話し言葉としては、少々かたぐる恣意感じを与えてしまいます。ですから、自然なのは「息子さん」でしょうね。ちなみに、「息子」に限っては、「さま」より「さん」の方が、一般的に用いられています。

最後に

いかがでしたでしょうか。上司に対して丁寧な言葉を使っているつもりでも、実はそうではないことが往々にしてありますので、注意が必要ですね。

丁寧な言葉を使っていても、ルールに則っていないと「礼儀を知らない」と思われてしまいます。これは、上司だけでなく、先輩やお客様に対しても同様です。

という訳で、丁寧な言葉を使ってさえいれば、それで大丈夫という訳ではないということですね。言葉遣いは、意外に難しいものですから、私も気をつけたいと思っています。

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