どうもどうも!ユウポンです。

選挙になると、子供の友達の親から、電話で「○○党を宜しくお願いします」と連絡が来ます。その親の自宅は、私の自宅から徒歩で数十秒の所にあるのですが、1軒ずつ回っていては時間が掛かるので、電話をしてくるんだろうなと思っていました。

あるとき、その話を知人にしたところ、「公職選挙法では、電話での投票依頼は認められているけど、戸別訪問は禁止されているから、それで電話で依頼してるんだと思う」と言われました。

たぶん、こんなことは常識なんでしょうね。でも、私は全く知りませんでした。ただ、その知人は、「実際は、有権者の自宅を訪問している人もいるけどね」とも言っていました。

それで、本当に戸別訪問は禁止されているのか気になって調べてみました。すると、確かに戸別訪問は禁止されていました。

でも、抜け道があることも分かりましたので、今回はその辺りのことについてお話させて頂きますね。

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選挙違反の戸別訪問をしても大丈夫な場合があるの?


戸別訪問は、公職選挙法によって選挙違反とされています。ただ、戸別訪問であっても、戸別訪問とはみなされない場合があるのも事実です。

目的が同じでも、選挙違反になる場合とならない場合があるということは、本当は大問題だと思うのですが…。

要するに、グレーゾーンがあるという訳です。そこで、「何が許されるのか?」逆に「何をすれば選挙違反になるのか?」を具体的にみていきましょう。

戸別訪問ではなく個別訪問をすれば大丈夫なの?


候補者や選挙運動をしている人達の中には、何がどこまで許されているのかよく分からないという人が少なくありません。それは、選挙運動の規制には、グレーゾーンが多いからです。その中のひとつに、戸別訪問があります。

公職選挙法では、不特定の家を訪問する「戸別訪問」を禁止しています。ただ、「戸別」の訪問は禁止してますが、「個別」の訪問は禁止していないのです。

■ 戸別訪問と個別訪問の違い

① 戸別訪問とは
不特定の自宅や職場などを軒並み訪問して投票を依頼すること。

② 個別訪問とは
特定の支持者の自宅などに訪問し、政治(講演会)活動を行うこと。

 
戸別訪問と個別訪問の違いは、戸別(家ごとに)と個別(1人ずつ別に)の違いだと思ってしまいますよね。でも、選挙運動での「戸別訪問」と「個別訪問」の違いは、目的の違いなんです。

要するに、投票依頼をすることを「戸別訪問」と呼んでいて、立候補している人の政治(後援会)活動を個別訪問と呼んでいるとう訳です。

ちなみに、政治(後援会)活動というのは、選挙運動(投票依頼)を省いた全ての行為のことで、「議会報告演説会」や「時局演説会」などのことです。

例えば、住宅街で1軒ずつ家を訪問して、「○○を宜しくお願いします」などと言うと、それは戸別訪問になりますから、選挙違反になります。

でも、下記のようなことを聞くだけであれば、投票を依頼したことにはならないので、戸別訪問ではなく個別訪問とみなされます。だから、選挙違反にはならないのです。

  • 政治に関して、何か言いたいことはありますか?
  • 今、何か困っていることはありますか?

 
上記のような話をするだけであれば、御用聞きみたいなものですから、投票依頼をしたことにはならないですよね。だから、個別訪問は一応OKということになる訳です。

でも、自宅を訪問すれば、政党や候補者の名前をイヤでも意識させられてしまうのですから、それだけで宣伝効果はありますよね。これは、投票を依頼してはいないですけど、関節的に投票を依頼しているとも取れる行為ですから、かなり微妙な話ですよね。だから、グレーゾーンと言われている訳ですけど…。

ちなみに、戸別訪問に関しては、アメリカ・英国・ドイツ・フランスなどは、全く規制されていません。

他にも、色々とグレーゾーンと言われている行為はありますョ。例えば、選挙ポスターに関しても微妙な点がありますので、次の章で見てみましょう。

選挙ポスターのようで選挙ポスターでない?

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選挙ポスターは、選挙期間中でなければ張り出すことが認められていません。でも、選挙前にポスターは貼られてますよね。

何故、それが認められているのか?

それは、選挙ポスターとみなされないからです。公職選挙法では、選挙前に、政党などの広報ビラを配布することは禁じていません。そのため、政党の広報ビラということで、ポスターを貼ることは可能なのです。

当然、そのポスターには、選挙関連の内容を書き込むことは出来ません。でも、選挙前ですから、選挙関連の内容がないとしても、事実用の「選挙ポスター」と言えますよね。

という訳で、これもグレーゾーンですが、堂々と行われていることです。

このようにポスターひとつ取っても、規制がある訳ですけど、アメリカ・英国・ドイツなどでは、選挙に関する文書の配布や掲示に関しては規制がありません。日本は何かと規制が多いということですね。それでは、選挙運動の規制について、次の章で、もう少し詳しくみていきましょう。

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規制が多い選挙運動

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選挙に立候補して、当選するためには、選挙運動は絶対に必要なものです。

ただ、町会議員選挙で、立候補者数と議会定数が同じだったので、新人が選挙運動をせずに当選したこともあったらしいですけど…。

しかし、普通は選挙運動をしないと、立候補者は、政策や人柄などを知ってもらえません。それを知ってもらわないと投票してもらえないですから、選挙運動を一生懸命にやる訳です。

という訳で、選挙運動は非常に大切なものなのですが、誰でも自由に立候補して行えるものですから、お金を持っている候補者が有利になっては不公平が生じます。

公平な選挙を行うためには、その不公平を無くす必要がありますので、様々な規制が設けられています。

どうして選挙運動期間は短くされたの?

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公職選挙法が制定されたときは、衆参両院選挙の選挙期間は30日間でした。でも、その後、選挙期間は短くされました。その主な理由は下記の通りです。

・選挙費用を減らすため
・交通機関が発達したため
・衆院選の選挙区が県単位の参院選より狭いため

そして、現在の選挙運動の期間は、衆議院選挙が12日間で、参議院選挙は17日間となっています。

どちらも2週間前後ですから、この短い期間では、候補者の人柄や政策を知ることは短すぎるという声もあります。

ただ、充分な期間をというモノを明確にする判断基準はないですから、現在決められている期間を変更させるほどの根拠を示すのは難しいでしょうね。

ちなみに、選挙運動といっても、下記のように色々あります。

・選挙カーでの呼びかけ
・ポスターの掲示
・ハガキやビラの配布
・街頭演説
・個人演説会

などなど…

 
それでは、これらの選挙運動にも、いくつかの規制があるので、それを見ていきましょう。

選挙カーの規制

選挙カーの規制原則として、走行中の選挙カーでの遊説は禁止されています。停車している選挙カーは別ですけどね。だから、走行中の選挙カーでは、「○○をヨロシク~」とマイクで名前を連呼することしか出来ないのです。あと、選挙カーでの活動は、午前8時~午後8時までと決められています。なお、道路交通法第26条の3の2では、選挙カーに限っては「席ベルト及び幼児用補助装置に係る義務の免除」とされているんです。要するに、シートベルトの着用が免除されている訳です。ときどき、選挙カーの窓から身を乗り出して、候補者の名前を連呼したり、手を振ったりしている人がいますよね。あれは、危険だとは思うのですが、シートベルトを着用しないくて良いので、そういうことが出来るということですね。

ポスターの規制

ポスターの規制選挙運動用のポスターは、公営ポスターに掲示しますが、枚数・規格・掲示方法に制限が設けられています。例えば、発行枚数は、選挙の種類によって違いますし、候補者か後援団体かによっても違っています。例えば、都知事選の場合、候補者は34枚ですけど、後援団体は51枚と決められていますし、町村長選や町村議会選の場合は、候補者・後援会ともに4枚と定められています。

ハガキの規制

ハガキの規制立候補すると、選挙運動用のハガキが支給されるのですが、そのハガキ以外のハガキや封書を送付することは出来ません。なお、ハガキの印刷代は立候補者の自己負担です。そして、そのハガキは、郵便局の窓口に出す必要があるのですが、郵便料金は無料です。あと、そのハガキに書く内容は、特に規制はありません。

ビラの規制

ビラの規制配布するビラは、種類・大きさ・配布枚数が決められていて、選挙管理委員会の交付する証紙を貼らなければなりません。

街頭演説の規制

街頭演説の規制街頭演説は、その場に立ち止まって行うよう決められています。そのため、宣伝カーや船舶で移動中に街頭演説をすることは出来ません。なお、歩きながらもダメです。あと、街頭演説をする場合、立候補届提出時に選挙管理委員会から交付された「街頭演説の標旗」を掲げておくことも義務付けられています。ちなみに、街頭演説をして良い時間帯は、午前8時~午後8時迄です。

個人演説の規制

個人演説の規制個人演説は、選挙期間中に候補者が主催するものしか開催することが出来ません。そのため、第三者が開催することが出来ないので、候補者同士が集まって、合同で演説会を開く事しかできません。本当は、市民団体などが主催して、候補者討論会などを開いて、それぞれの候補者の人柄や政策などを聞くことが出来れば、投票の判断材料に出来ると思うのですが…。ちなみに、選挙の種類によって、選挙運動の方法や、ハガキやビラなどの数量は細かく規制されています。

上記でご紹介した通り、選挙にまつわる活動には、様々な規約(制限)が設けられています。あと、選挙に立候補するには、供託金というモノも必要になります。これが意外に大きな金額なのですが、その理由などを次の章でご紹介しますね。

高額な供託金

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立候補すること自体は自由なのですが、誰でも簡単に立候補できるようなシステムだと、興味本位で立候補する人や、売名行為で立候補する人が出てくる可能性がありますので、それを防ぐために、立候補する際、選挙管理委員会などに供託金を納めなければならないようになっています。

その供託金ですが、衆議院小選挙区は300万円で、参議院比例区は600万円となっています。他にも選挙の種類によって、決められた額の供託金を納めなければならないのですが、町村議会議員選挙だけは供託金は不要となっています。

ちなみに、下記の場合は、供託金は返還されます。

・候補者が当選した場合
・一定以上の票を得た場合

 
しかし、候補者の得票数が、有効得票数に対して一定票に達していない場合は、供託金は没収されてしまいます。その一定票は、選挙の種類によって違っています。

最後に

いかがでしたでしょうか。選挙には細かな決まりが色々とありますので、うっかりミスをしたり、勘違いをしてしまうと大変なことになります。

ただ、一番最初に紹介した通り、グレーゾーンがない訳ではないので、その辺りを上手く利用して選挙運動している候補者がいるのも事実です。

いつかはグレーゾーンもキレイに整備されるとは思いますけど、現実には、まだまだその部分にメスを入れられる気配はないですよね。

いずれにしましても、改善すべき点は、有権者が声を大にして叫び続けて、それを実現してくれる候補者を選ぶ目を持つことが大切ですね。

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