私は、視力が両目とも0.04です。そのため、かなり以前のことですけど、眼科の医師には「ここまでになると、視力の回復は望めません」と断言されました。
そのため、ハードのコンタクトレンズを着用し続けています。ただ、コンタクトレンズを着用していると、左目だけ指で目を押されるような痛みを感じるようになってきました。それが目の病気なのか、気にするほどではないのかは分かりません。
でも、コンタクトレンズを外していると、そのようなことはないので、先日20年ぶりにメガネ(遠近両用)を購入しました。
しかし、そのメガネを使用してパソコンを見ていると、最初の数十分は何ともないのですが、1時間以上見続けていると、パソコンの画面がまぶしく感じて、物凄く見にくくなってくるのです。そのような感じですから、せっかく購入したメガネは使わず、またコンタクトレンズに戻しました。
という訳で、レーシック手術をしてみようかと考えるようになりました。
ただ、レーシックの失敗例があることも聞いていたので、レーシック手術にはかなり躊躇してしまいます。それで、レーシック手術をすることによって起こる事例などを調べてみることにしました。
かなり時間を掛けて調べましたから、私と同じようにレーシック手術を検討している人には、お役に立てる情報かと思いますので、参考にして頂ければ幸いです。
レーシック手術後によくある症状
レーシックの失敗例を調べていると、よく「レーシック難民」という言葉が出てきます。私は、これまでレーシック難民という言葉を聞いたことがなかったのですが、「難民」という言葉から、レーシック手術を受けるべきか迷っている人のことだと思っていました。
でも、それは違うようで、レーシック手術を受けて、目や体に何らかの後遺症が出て、それを改善させることが出来ないでいる人たちのことを言うようですね。
とりあえず、私は、まず手術後によく出る症状を調べてみました。すると、下記のような症状が出ることがあるということが分かりました。
① 目の痛み
手術をしたあと麻酔が切れると、そのあと5~6時間は、目がヒリヒリしたりゴロゴロしたり、しみるような感じになるそうです。ただ、それらは、自然に治るので心配は不要のようです。
しかし、1日経っても、その症状が改善しなかったり、逆に強くなってきた場合は、手術で切り離した角膜(フラップと呼ぶ)に異常がある可能性があるようです。そのような場合は、当然病院で診てもらう必要があります。
② かすみ・ぼやけ
手術をした直後は、視界がぼやけたり、かすんだりするようです。でも、ほとんどの人は、翌日になれば、ハッキリ見えてくるようです。これは何となく想像できまよね。
ただ、人によっては、「ぼやけ」や「かすみ」などの症状がスグには改善せず、1週間~1ヶ月ぐらい経って改善することもあるようです。そのため、視力の安定には、3ヶ月ぐらいは様子をみておくべきだそうです。
しかし、急に視力が低下した場合は、何らかの異常が出ている可能性があるので、医師に相談した方が良いようです。
③ ドライアイ
レーシック手術を物凄く簡単に説明すると、角膜を切り取って、眼球にレーザーを照射させて、それで視力をアップさせ、そのあと切り取った角膜を元に戻すという手順で行われます。
角膜にも神経がありますから、角膜を切るということは、角膜の神経が切断されることになります。でも、切った角膜を元に戻すと神経は再生します。ただ、神経が完全に再生されるまでの間は、一時的に涙の量が減ってドライアイになることが少なくないようです。
ちなみに、ドライアイとは、涙の量が減ったり涙の質が低下してしまい、眼球を潤す能力が低下した状態のことです。
という訳で、レーシック手術にドライアイは付きものと言えるのですが、ドライアイになっても点眼治療をしたり、涙の排出口をふさいで、涙を溜める治療を行えば、ほとんどの人は1~3ヶ月ぐらいで改善するようです。
④ ハロ・グレア
ハロとは、光がにじんで見える減少で、グレアとは光がまぶしく見える減少のことです。特に、夜になると、街灯や車のライトがにじんで見えたりするようです。私の知人で、レーシック手術をした人がいるのですが、その知人は、1年ぐらいそのような減少が続いたので、改善するまでは、夜は車の運転をしなかったそうです。
ただ、ほとんどの人は、レーシック手術をしたあと、半年~1年ぐらいで気にならないほどに改善するようです。
⑤ 出血
眼球の角膜を切り取るとき、眼球が動かないように、器具で眼球を押さえます。ただ、その器具の圧力で、白目の部分の毛細血管が切れてしまうことがあるようです。
毛細血管が切れると、白目が真っ赤になってしまうのですが、これは1~2週間で自然に治りますから、心配は不要のようです。
ハロとグレアに関しては、人によって感じ方に差があって、神経質な人は気になりやすい傾向にあるようです。あと、夜間の瞳孔の大きさに対して、角膜の切り取りが小さすぎた場合、夜になると見えにくいという症状が出てしまうこともあるようです。
ただ、手術前に瞳孔を開かせて、その瞳孔の大きさを計測してから手術を行うので、そのようなことが起きるのは稀なようです。このようなことは、医師の技量にもよるのでしょうね。
いずれにしましても、特にハロとグレアに関しては、感じ方の個人差が大きいようですけど、脳は不要な情報を消していく柔軟さがあるので、大きな問題にはならない合併症と考えて良いようです。
でも、事前の検査で、矯正量が多くなると分かった人や、夜間の瞳孔の開きが大きいことが判明した人は、レーシック手術をする前に、医師とよく相談しておくことが大切ですね。
次の項目では、もう少し深刻な症状について紹介していますので、そちらも参考になさって下さい。
レーシック手術後に稀に起きる問題
レーシック手術は、角膜を切り取るという手術ですが、眼球は生体ですから、微妙な変化が起きたり、少しのズレが発生する可能性はゼロではありません。私がレーシック手術に関して調べた中では、レーシック手術を受けた5~10%の人が再手術を行っているというデータもありました。
という訳で、再手術をしなければならない可能性がゼロではないということは、再手術を視野に入れてレーシック手術をする方が安心ともいえます。
要するに、再手術をする場合、角膜に手術をする厚さが残っている必要があるということです。そのため、事前に医師とよく相談をして、低矯正のことなどもしっかり理解した上で、手術を受けるべきということです。
それでは、レーシック手術後に起きる可能性がある症状をご紹介します。
レーシック手術では、角膜の一部を切開して「角膜実質層」と呼ばれる部分を、レーザーで削り取ります。そして、切開した角膜を元に戻します。ちなみに、削られた角膜実質層は再生しません。
角膜実質層が再生するものであれば、視力も元に戻ってしまいますが、角膜実質層は再生しないのですから、レーシック手術をしたあとは、視力が元に戻ることはなく、レーシック手術の効果は半永久的になると言えます。
ただ、レーシック手術をしたあと、近くのモノを見続けるような生活を送っていたりすると、近視化することが稀にあるようです。手術前の状態に戻るようなことはないようですけど、少しぐらいは視力が戻る可能性はあるようです。ただ、角膜に安全な厚みが残っていれば、再手術は可能です。
レーシック手術を受けて、「目の疲れがなくなった」「肩こりや頭痛がなくなった」という人は少なくないようです。しかし、逆に、目が疲れるようになったり、肩こりがヒドくなったりする人もいます。そのような人達が、レーシック難民と呼ばれている人たちです。
レーシック難民になる原因としては、メガネやコンタクトレンズで矯正していたときより、レーシック手術で強く矯正したために、その状態に慣れることが出来ず、目が疲れたり、目の疲れから肩こりがヒドくなるようです。
あと、老眼のために、近くを見るのに負担が掛かってしまい疲れることも原因のひとつのようです。
レーシック手術では、視力を1.5にしようとする人が多いようですけど、自分にとって疲れない最適な視力を選ぶことは大切ですから、それを踏まえて、事前に医師とよく相談する必要があります。
手術後、見え方に慣れるまでは、目の疲れを感じることはよくあるようですが、3ヶ月~半年ぐらい疲れが取れない場合は、医師に相談した方が良いようです。
・温タオルや冷タオルで血流を改善させて緊張をほぐす
・目薬の刺激で緊張をほぐす
・サプリメントで目を疲れにくくする
目の疲れに効果があるとされているサプリメントは、アスタキサンチン・ブルーベリー・ルテインなどです。ちなみに、ブルーベリーの成分を摂取すると、視力が良くなるという噂(?)もありますけど、視力が良くなるのではなく、目の疲れを取る効果が期待できるだけです。
フラップとは、角膜を切り取ったモノです。そのフラップは、切り離したままにするのではなく、眼球にレーザーを照射したあと、切り離したフラップは元に戻されます。眼球の一部を切開して、そこにフタをするようなイメージですね。
■ レーザー手術の概要
フラップは、0.1ミリほどの薄いものです。そんな小さなモノですから、ちょっとしたことで不具合が出るのは想像できますよね。実際、フラップを作ったとき、欠損してしまうこともあるようです。
そんなときは、手術が中断されます。そして、切り取ったフラップを元に戻して、3ヶ月ぐらい経てば元に戻っているので、それから再開するようです。
あと、手術が成功しても、フラップが眼球に定着するまでには、時間が掛かるので、その間に、眼球に何らかの力が加わわったりすると、フラッグがズレたり、フラッグにシワが出来てしまうこともあるようです。
でも、すぐに適切な対処をすれば問題なく、正常な状態に戻せるらしいです。ただ、放っておくと元に戻せなくなることがあるようなので注意が必要ですね。
角膜は、下記のような構造になっていて、角膜実質層をレーザーで削ります。その角膜実質層は削ったあと再生することはないのですが、角膜上皮の細胞は、新陳代謝をしていますので削れても再生します。
そのため、フラップの下に角膜上皮が入り込んでしまうことがあるようです。そのような場合、軽度であれば経過観察することになり、大きな問題になることはありません。しかし、視力に影響するような場合は、フラップの下を洗浄することが必要になります。
ちなみに、洗浄しても、角膜上皮の細胞が、フラップの下で増殖してしまうこともあるようです。でも、それはかなり稀なケースらしいので、あまり心配する必要はなさそうです。
あと、角膜上皮の一部が欠損してしまうこともあるらしいです。そのような場合、点眼をしたり、保護用コンタクトレンズをしばらく付けておけば、ほとんどの人は治るようです。だから、このような場合も、あまり心配はなさそうです。
滅多にないことらしいですけど、フラップが正しく作られなかったり、レーザーの照射がズレて、不正乱視が起きる場合があるようです。あと、手術前に一定期間コンタクトレンズを外しておかないといけないのですが、それをしていなかった場合などに、角膜の形が変化してしまい、乱視になることもあるそうです。
ただ、状態にもよるのですが、画像解析をすれば乱視の状態が分かるので、そのデータを元にして、再手術で乱視を治すことは出来るらしいです。
医師のミスで乱視になるのは、どうしようもないですね。でも、手術を受ける側は、決まりを守って、手術に望むのは当然かと思うのですが、そういうことを軽く考える人もいるのでしょうね。
レーシック手術をする場合、手術前に患者の目を消毒しますし、手術後は抗菌剤の点眼を行って感染症を防ぐのが一般的だそうで、それをしっかりやっていれば、手術による角膜感染症は、ほぼ発生しないそうです。ただ、患者の目にいる常在菌が、手術後に増えて問題を起こす場合がないとはいえないようです。
万が一、感染症を起こした場合は、点眼などで治療することになるようです。早めに適切な処置をすれば、大抵は完治するらしいので、おかしいなと思ったら、すぐに医師に相談することが大切ですね。
これも滅多にないことらしいのですが、フラップの下で、炎症が起きることがあるらしいです。そのような場合、視力に影響が出る可能性があるようですから怖いですよね。このような場合、点眼薬や内服薬を使えば完治するらしいのですが、稀に悪化する場合があるらしいです。
円錐角膜と呼ばれている角膜が薄くなる病気があるのですが、手術の前に検査をして、円錐角膜であることが判明した場合、基本的にレーシック手術は行わないそうです。その理由は、手術をして、さらに角膜が薄くなってしまうと、重篤な合併症を起こしてしまうからです。
あと、角膜の安全な厚みを残さずに、レーシック手術で無理な矯正をしてしまった場合にも、そのようなことが起こるようです。このようなことが起こらないようにするためにも、手術前の検査は、とても重要と言えますね。
刃物を使わず、レーザーでフラップを作るイントラレースレーシックという方法が登場したばかりの頃、羞明症になる患者が出たそうです。羞明症の症状は、まぶしく感じるのが特徴です。
ただ、現在では技術が進歩していますので、羞明症になる心配はほとんどないようです。最新の治療だから安全という訳ではないということも知っておく必要がありますね。
レーシック手術をしたあと、炎症を抑えるためにステロイドの目薬をします。ほとんどの人は、それで問題が起きることはないのですが、稀にその目薬が原因で緑内障を発症する人がいるようです。
ステロイドを使用している最中に眼圧が高くなった場合は、ステロイドの使用を中止したり、量を減らして様子をみます。それでも眼圧が下がらない場合は、眼圧を下げる点眼をして治すことになるそうです。
最後に
いかかでしたでしょうか。レーシック手術をすることによって、様々なことが起きる可能性があることはご理解頂けたかと…。
色々と調べて行く中で、そのようなことが分かってきたのですが、それと同時に、やみくもにレーシック手術が怖いものだと思う必要がないことも分かりました。
レーシック手術をしている医師たちは、細心の注意を払って手術をしていますし、医師自身もレーシック手術をしている人は多いようです。
レーシック手術が登場して20年以上も経っていますので、技術も進歩しています。100%安全とは言えないかも知れませんが、よほど評判の悪い病院でない限り、安心してレーシック手術を受けて良いのではないでしょうか。