急に気分が悪くなるということは、誰にでもあることかと思います。でも、スグに治れば、特に気にすることはないですよね。
しかし、私は、そのようなことが何度も起きるようになったのです。
しかも、そのような状態になると、立ち上がることさえ出来ないぐらい気分が悪くなって、「死ぬのでは…」という恐怖心が沸き起こってくるのです。
当然、病院に行きました。そして、MRIやCTなど色々と検査を受けたのですが、どの検査でも異常なしでした。
検査で異常がないのですから、治療はしてもらえません。
そのときのことを詳しく紹介していますので、同じような状況の方は、ぜひ参考にして下さい。
どのような症状だったのか
私は、特に持病などもなく、普通に暮らしていました。しかし、ある日、仕事に行く準備をしているとき、急に気分が悪くなり立ち上がれなくなりました。
しかし、しばらく座っていれば治るだろうと思い、少し我慢することにしました。
すると、手が冷たくなってきました。そして、口のまわりがシビれてきました。そのような状態になると、さすがに怖くなってきたのですが、どうすることも出来ないので、ジッとしていました。
そうこうしているうちに、唇がシビレてきて、ろれつが回りにくくなってきました。完全に、ろれつがまわらないというほどではなかったのですが…。
それで、妻に救急車を呼んでもらいました。
私としては、死ぬのでは…と思うほどの恐怖心に襲われていたのですが、救急車が自宅に到着した頃には、かなり回復していました。
ただ、救急車で来て下さった隊員の方は、ろれつがまわらなかったのであれば、脳の病気が疑われるので、念のために診察を受けて下さいと言われました。
それで、救急車に乗せてもらって病院へ行き、MRIやCTなどの検査を受けました。しかし、どの検査も全く異常なしという診断でした。
異常がないのですから、当然治療もしてもらえません。
医師は、「仕事などのストレスが溜まっているのでは?」と言われましたが、私は仕事でストレスなと全く感じていませんでした。私は、思い当たる節が全くないので、気にするようなことではないのだろうと思っていました。
しかし、ろれつがまわらなくなるほどではないのですが、その後も同じようなことが何度も起きました。
症状としては、手が冷たくなったり、口のまわりがシビレたりするのですが、それよりも体がダルい感じで、毎回「死ぬのでは…」という恐怖心に襲われるのです。
その「死ぬのでは…」という恐怖心は、何となくそう思うという感じではなく、本当に死んでしまうと心の底から思うような感じなのです。
でも、毎回30分~1時間ぐらいで治まるので、何とか仕事には行っていました。
ただ、職場でもそのような症状が出ることが何度もあり、そのたびに仕事を中断させてもらって、横になって休んでいました。
そのような状態が続いているのですが、放っておく訳にはいかず、その後も何度か病院で検査を受けました。しかし、毎回「異常なし」との診断結果が出て、そのたびに「仕事のストレスでは…」と言われていました。
いずれにしましても、そのような状態になる回数が増えてきて、会社でも横になって休ませてもらうことが多くなってきたので、だんだん会社にも居ずらくなってきました。
結局、そのような状態から抜け出すことが出来ないまま2年が過ぎました。そして、これ以上は会社に迷惑をかけられないと考え退職しました。
病院で検査を受けるたびに、「仕事のストレスでは…」と言われていましたので、会社を辞めれば治るかも…という思いもあったのですが、会社を辞めてからも症状は続きました。
そのような日々が続いていたとき、テレビ番組を見ていたら、タレントさんが「以前、パニック障害だった」と告白していたのです。そのタレントさんが言う症状と、私の症状がソックリでしたので、私は「もしかすると、自分もパニック障害なのかも」と思い始めました。
ただ、自分が精神的な病気になるなんて信じられなかったので、スグには精神科の病院へは行きませんでした。しかし、一向に治る気配がないので、とりあえず…という感じで精神科を受診しました。
精神科を受診した結果は?
精神科を受診すると、医師の診断は「パニック障害」ということでした。
パニック障害とは、突然強い不安感に襲われて、息苦しくなったり、ドキドキしたりすると同時に、このまま死んでしまうのではという強い恐怖感に襲われたりする病気です。
そのようなことが突然起きる病気ですから、私の場合は、電車に乗るだけでも不安感が出てしまっていました。何故なら、次の駅に着くまでに、症状が出てしまったらどうしようと考えてしまうからです。
パニック障害は、脳の命令系統が異常な状態になってしまうことが原因だとされています。
病院で診断されたとき、私はパニック障害のことがよく分かっていなかったのですが、精神的な病気を治すのはかなり大変なことのように思えました。
それで「パニック障害は治るものなのですか?」と尋ねたところ、医師は「薬を飲めば治りますョ」と簡単に答えたのです。
あまりにも簡単に治るようなことを言うので、にわかには信じられなかったのですが、医師が当たり前のように言うので、素直に信じることにしました。
そして、処方された薬が、「セパゾン」と「スルピリド」という2つの薬でした。
という訳で、医師から処方された薬を毎日飲むようになったのですが、薬を飲むようになってから、ほとんど症状は出なくなりました。
それまでがウソのように、症状が出なくなったので、自分でも信じられなかったのですが、後悔もしました。
それは、約2年間もパニック障害であることに気付かなかったからです。もっと早く気付いていれば、会社を辞める必要もなかったのですから…。
ちなみに、その薬を飲むと、眠気が出たりするため、薬を飲んでスグに運転はしないようにと医師から言われていましたけど、私は眠気に襲われるようなことはありませんでした。
ただ、どれぐらいで治るモノなのか…、それが知りたかったため、医師に聞いてみました。
すると…
現在の状況は?
医師が言うには、数ヶ月で治る人もいれば、何年も飲み続けている人もいるということでした。要するに、個人差が大きいので、一概にどれぐらいで治るとは言えないようです。
私は、基本的に毎日飲んでいます。ただ、ときどき飲むのを忘れてしまうことがあります。
薬を飲み忘れても、特に何もない日もあれば、薬を飲んでいないことを思い出してしまうと、不安感が湧き出てくるような感じになるときもあります。
だから、何となくマズイなと思ったときは、急いで薬を飲むようにしています。結局、2年ぐらい飲み続けていますけど、薬を飲まなくても大丈夫というところまでは来ていません。
ただ、薬を飲めば症状は出ないと思っているので、完治はしていませんが、薬という安心材料があるだけでも、私にとってはありがたいことです。
という訳で、急に気分が悪くなって、私と似たような症状だった場合、内科で診てもらって「異常なし」であれば、精神的な病気を疑ってみるべきだと思います。
早く気付くことが出来れば、私のように会社を辞める必要もありませんし、毎日ツライ思いをすることもないのですから…。