脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)は,専門医の治療が必要です。ただ、それと同時に、自宅でストレッチを行うことで、症状を軽くすることが出来るのです。
しかし、一般的な腰痛の体操などを安易に行ってしまうと、逆に悪化させてしまう可能性がありますので注意して下さいね。
そこで、自宅で出来る脊柱管狭窄症のストレッチを紹介させて頂きます。かなり簡単な方法ですから、三日坊主にならずに続けられると思いますので、ぜひ参考にして下さい。
腰痛を改善させるストレッチ
脊柱管狭窄症を改善させるためのストレッチは色々と紹介されています。ただ、多くの方法は、難しかったり時間が掛かったりで、続けられず三日坊主で終わる人が非常に多いのが実情です。
そこで、ここでは楽で簡単な方法をご紹介します。それはテイルタック・エクササイズと呼ばれる方法で、仰向けに寝て行う方法です。
① 仰向けに寝る
② 首の後ろで両手を組む
③ 足を約90度に曲げる
④ 腰と床面を密着させる
⑤ ④の状態を5秒間続ける
⑥ ⑤を10回繰り返す
⑦ ⑥を1セットとし3セット行う
画像①は、服を着ているので分かりにくいのですが、①~③をすると、床面と腰部の辺りに隙間ができます。その隙間を埋めるように、ゆっくり腰を動かし、腰と床面を密着させます。骨盤を上に移動させるようにして、お腹をへこませるようにするのがコツです。
そして、画像②のように、その状態のまま5秒間だけ我慢します。それを10回繰り返します。これが1セットです。それを3セット行って下さい。
10回を3セットと考えると、大変そうに思われるかも知れませんが、3セットといっても3分ほどのことです。
家の中であれば、テレビを見ているとき、布団に入ったときなど、いつでもどこでも行えます。言葉で説明すると、難しく感じるかも知れませんが、実際にやってみると、とても簡単なので、ぜひ試してみて下さい。
脊柱管狭窄症は、自己判断して「加齢のせい」などと軽くみて放っておくと、症状を悪化させて改善しにくくなります。
そのため、次の項目では、脊柱管狭窄症の注意点などを紹介します。
脊柱管狭窄症の注意点
腰痛は、2本の足で歩く動物の宿命などとよういわれますが、その主な原因としては3つあります。
① 力学的負担
運動や仕事をしているときに、力学的負担が腰部に集中するため。
② 筋力の低下
運動不足により、腹筋や腰部の筋力が低下するため。
③ 外傷
外傷による腰の捻挫や、腰椎の骨折などによるもの。
あと、老化によっても腰痛は起こります。特に、50代以降の中高年に多い腰痛は2つあります。
ひとつは、骨粗鬆症(骨量の減少、または骨組織の微細構造の異常)で、腰椎(ようつい)が圧迫骨折で起こる腰の痛みです。
もうひとつは、下半身にシビレや痛みが伴う脊柱管狭窄症です。脊柱管狭窄症は、脊髄(せきずい)が通っている脊柱管(脊椎(せきつい)のトンネル)そのものが狭くなって、脊髄が圧迫されるために起こる痛みです。
加齢によって起きる脊柱管狭窄症は、腰痛・両足の痛みやシビレ・お尻の痛み・足先に響く痛み・座骨神経痛などの症状が出ます。
特に、しばらく歩くと、だんだん足にシビレや痛みが出て、そのうち歩くことが出来なくなり、座ったり、しゃがみこんだりして少し休むと、また歩けるようになる間欠性跛行(かんけつせいはこう)が特徴です。
ただ、歩ける時間は個人差が大きく、数分程度しか歩けない場合もあれば、数充分歩き続けられる場合もあります。これは、脊柱管狭窄症のレベルによる違いです。
ちなみに、そのような状況を年齢のせいだと自己判断してしまうと、治療せずに放置することになってしまいます。そうすると、症状が悪化して改善させにくくなります。そのため、そのような状況になった場合、出来るだけ早めに受診するべきです。
脊柱管狭窄症の人は、背筋を真っ直ぐ伸ばした良い姿勢でいると、神経が圧迫されてしまいます。そのような状態になると、酸素や栄養を運んでいる血管も圧迫されてしまいます。その結果、酸素や栄養素が届かなくなり、神経が痛んでしまうという悪循環になります。
圧迫されている時間が長いほど、神経のダメージは強くなります。そして、元に戻らなくなってしまいます。
そのため、脊柱管狭窄症の人は、歩くときは少し前かがみにして、寝るときはヒザの裏側に枕を置くと良いでしょう。なお、うつ伏せで寝ると、神経症状が出てきますのでよくありません。
あと、床に座るとき、足を伸ばして座ると、腰を反らせるような状態になってしまいますので注意が必要です。とにかく、脊柱管狭窄症の人は、上体を後ろに反らすような姿勢を取らないことが大切です。
それでは、次は、腰痛をサポートする効果のあるサプリを紹介します。
腰痛をサポートするサプリ
腰痛をサポートするサプリとしては、ビタミン・ミネラル・プロテインなど、骨格や筋肉の材料となる栄養素がお勧めです。あと、神経を修復する働きあるビタミンB群や、血管拡張作用のあるビタミンEも追加するのが良いでしょう。
【朝食時】
・マルチビタミン
・マルチミネラル
・プロテイン
【朝食時と夕食時】
・ビタミンB群
・ビタミンC
・ビタミンE
・EPA/DHA
ちなみに、マルチビタミンやマルチミネラルなどに関しては、別ページの「マルチビタミン&ミネラルの効果:ひとつずつ分かりやすく説明」で詳しく解説しています。
話を元に戻しますが、他には、神経伝達物質の補強をするためにレシチンを飲んだり、幹部の血流改善のためにイチョウ葉エキスを補給するのもお勧めです。あと、磨り減った軟骨にゆこうなグルコサミンとコンドロイチンもお勧めです。
という訳で、脊柱管狭窄症は、脊髄を圧迫しない姿勢でいることと、サプリで栄養素を補うことで、症状を緩和させることができます。
当然、病院での治療は必要ですが、サプリの補給など、自分で出来ることは積極的に行って、少しでも改善するよう心掛けて下さい。