どうもどうも!ユウポンです。
私の知人の息子さんは、メダカを飼っているらしいのですが、毎日1匹ずつのペースで死んでいっていると話していました。
水槽のメダカが、一度に全滅したのなら、原因は分かりやすいと思うのですが、毎日少しずつ死んでいくというのは不思議ですよね。
そこで、メダカがそのような死に方をする原因を調べてみました。
すると、主な原因として、5つの可能性があることが分かりましたので、今回はその辺りのことをご紹介しますね。
※今回の記事中の情報は、下記の文献を参考にしています。
【参考文献】
①メダカの救急箱 100問100答 著:小林道信(誠文堂新光社)
②メダカの飼い方と増やし方がわかる本 著:青木 崇浩(日東書院本社)
③メダカのすべて~メダカの飼い方・ふやし方 著:月刊アクアライフ編集部(エムピー・ジェー)
メダカが毎日少しずつ死ぬ原因は?
メダカが毎日1~2匹ずつ死んでいく場合、考えられる5つの要因のうち、まずは4つをご紹介しますね。
- フィルターの濾過(ろか)能力不足
- ゴミの腐敗
- pH(水質)が酸性に傾いている
- 水温の急激な変化
それでは、上記の4つをひとつずつ解説させて頂きますね。
フィルターの濾過(ろか)能力不足
メダカの数が多すぎると、フィルターの「ろ過能力」が追いつかなくなります。要するに、水をキレイにする速さより、汚れるスピードの方が速いので、水が少しずつ汚くなってしまうということですね。
そのような状態で放っておくと、強い毒として作用する成分(アンモニアや亜硝酸塩など)の濃度が高くなりますから、メダカが弱ってしまうのは当然ですよね。
でも、これは意外に多い失敗だそうですョ。何故なら、水槽の状態が良く、メダカが元気にしているので、「もう少しメダカを増やしても大丈夫だろう」と考えてしまうからです。
メダカの数が多すぎることが原因ですから、メダカの数を減らせば問題は解決します。ただ、もう一つ水槽を用意することが出来ないのであれば、高性能なフィルターに替えて、ろか能力を大幅にアップさせれば大丈夫です。
ゴミの腐敗
掃除をしないでいると、水底の砂利の中で、長期間溜まったままになっているゴミが腐敗して、水が汚くなったり、有害な物質が水中を漂うことになります。
砂利は、厚く敷くと水草が増えやすいのですが、砂利が多いほど、ゴミも蓄積しやすくなります。その結果、厚い砂利が毒素の発生源となってしまい、メダカを弱らせてしまうという訳です。
これは、忙しい人や、面倒臭がりな人が冒してしまいそうな失敗ですね。
対策としては、定期的に砂利の中のゴミをキレイに掃除するしかありません。最近は、排水圧を使って、砂利の中のゴミだけを吸い出せる「掃除ホース」が売られていますから、それを使えば簡単に砂利を掃除できますョ。
pH(水質)が酸性に傾いている
水を換える頻度や、1回に替える水の量が少ない場合、pH(水の性質)が酸性側へ傾いていきます。メダカは酸性の水に弱いので、このようなことをしていると、メダカは少しずつ弱って死んでしまいます。
この場合は、水換えの頻度を多くしたり、1回に換える親水の量を増やすことで、pHが酸性側に傾くことを避けることが出来ます。ただし、これは一時的な効果なので、メダカを飼い続けている間、ずぅ~っと続ける必要があります。面倒に感じるかも知れないですけど、これは飼い主さんの大事な役目だと思って続けて下さいね。
水温の急激な変化
特に、窓辺に水槽を置いていると、昼間は太陽光で水温が上昇し、夜間は暖房やヒーターがないために、1日の間で、激しく水温が上下することになります。
メダカは、体が小さいですけど、短時間であれば0℃~40℃ぐらいまでなら生きられる魚です。でも、1日の間で、激しく水温が上下する環境には耐えられないそうです。この失敗は、気付きにくいですから注意が必要ですね。
昼間と夜の温度差が出来るだけ小さくなる場所に、水槽を置くようにして下さい。あと、寒い時期であれば、水槽用のヒーターを使うのも良い方法です。いずれにしましても、安定した環境作りを心掛けてあげて下さいね。
という訳で、メダカが死んでしまわないように、4つの原因をご紹介させて頂きました。
ただ、この記事のタイトルは「メダカが毎日数匹ずつ死ぬ原因は5つ」です。ですから、もうひとつ原因がありますので、それは次の章で説明させて頂きますね。
メダカの体の白いブツブツは病気なの?
メダカの体やヒレに、小さな白い点が付着して、それが急速に増えていくことがあります。そんな状態になると、ビックリしてしまいますよね。
それは、白点病(はくてんびょう)という病気です。水槽の中で、この病気にかかったメダカがいると、毎日1~2匹ずつ死んでしまうことになります。
白点病とは、ウオノカイセンチュウという繊毛虫が、メダカの表皮に潜り込んで寄生する病気のことです。白点病になると、メダカはとてもかゆがって、体を石などにこすり付けたりします。
なお、白点病は、以下のようなことが引き金となって、発病すると言われています。
- 水温が不安定
- 鮮度の悪い活きエサの投与
- 残餌の腐敗(餌の与え過ぎ)
- 水質急変によるメダカの体力低下
あと、状態の良いやや古く安定した水質の水槽では発生しにくいらしいのですが、セットして間もない水槽では、発生することがよくあるそうです。
白点病を引き起こす繊毛虫は、メダカの表皮に潜り込んで栄養を吸収したら、すぐに成熟するそうです。そして、成熟した繊毛虫は、メダカの表皮から抜け出して水中で泳ぎ回り、一度に数百匹のシスト(幼虫)に分裂するらしいです。
分裂したシストは、またメダカの表皮に潜り込んで、成長を始めるということを繰り返します。繊毛虫は、とても早いスピードで分裂して繁殖します。
症状が進行すると、細かい白点がメダカの体中に出てきます。
そして、メダカの表皮やヒレがただれて、同時に様々な複合感染を起こして、抵抗力が弱くなったメダカは、最後には死んでしまいます。
ただ、個体によって、繊毛虫に対する抵抗力が異なるようで、同じ水槽で泳いでいても、白点病になるメダカと、全く発症しないメダカがいるそうです。
それでは、次の章で、白点病の治療法をご紹介しますね。
白点病は、どのように治すの?
白点病に気付いた場合、すぐに水槽の水温を30℃ぐらいに高めて、白点病用の魚病薬を投与します。
水温を30℃ぐらいにすると、メダカに寄生しているシスト(幼虫)の成熟スピードが早まって、メダカの表皮から出ていきます。
しかも、水温が高くなると、メダカの新陳代謝が活発になりますので、早く治療が出来るという訳です。
もし、白点病用の魚病薬を投与しても、効果が限定的な場合は、1~2日後に本来の投与量の半分を追加投与して様子をみます。
ちなみに、メダカの白点病の治療は、0.5~1%の濃度になるように水槽の水に塩を加えてから治療を行うと、さらに効果があるそうです。
白点病は、かなりの確率で発病するらしいです。ですから、あらかじめ白点病用の魚病薬を用意しておくのがいいでしょうね。
なお、白点病用の魚病薬は種類が多いのですが、専門書を何冊か見た限りでは、お勧めは「アグテン」という商品のようで、その理由は以下の通りです。
- 水草を枯らさない
- 治療効果が高い
- 殺菌作用が強い
- 安価である
白点病のお勧め商品 |
ただ、アグテンを使用する際、注意点もあります。アグテンは、強力な殺菌作用がありますので、ろ過槽の中にいる「ろ過細菌」を一時的に弱らせてしまいます。そのため、水槽内の水が、数時間ほど濁ることがあります。
そのとき、一時的にろ過能力が落ちてしまいますから、魚が多い水槽では注意が必要です。もし、心配であれば、濁りが治まるまでは、別の水槽やバケツなどに、メダカを移しておいた方がいいかも知れないですね。
最後に
いかかでしたでしょうか。メダカが毎日数匹ずつ死ぬと、水槽の中で何が起きてるんだろうと慌ててしまいますよね。
でも、その理由は、上記でご紹介した通りですから、ちゃんと対処すれば、メダカを元気に育てることが出来ます。
あと、白点病のこともご紹介しましたけど、観賞魚の水槽で発生する病気の80%以上が、白点病だと言われているそうです。
ですから、白点病が発生するのは普通のことだと思って、アグテンなどの魚病薬を常備しておくのは、常識だと思っておいた方がいいでしょうね。