中学生ぐらいになると、思春期のまっただ中にいる訳ですけど、親にすればやっかいなのが「反抗期」ですよね。
でも、ほとんどの子供は反抗期を迎えるのですから、それから逃げることは出来ません。とは言っても、お互いにイヤな思いをしながら日々を過ごすのは嬉しいことではないですよね。
そのため、子供が反抗期になったとき、親が取るべき対応について紹介させて頂きます。
特に難解なことをする訳でもなく、特別な道具が必要な訳でもありません。反抗期というモノに対する捉え方と考え方しだいで、イヤな思いをすることが激減しますので、ぜひ参考にして下さい。
親の子供対応の鉄則とは?
子供が思春期になって反抗期に入ったとき、親はどうすれば良いのでしょう?
結論から申し上げますと、「深追いしない」「過干渉はしない」これが反抗期の子供に対する対応の鉄則です。
「そんなこと言われなくても分かってますョ。それに、親が何か言っても、子供が口を聞いてくれないのだから、過干渉したくても出来ないですョ」という声が聞こえてきそうですね。
でも、本当に、深追いしたり過干渉したりしてないですか?
よぉ~く普段の生活を思い出してみて下さい。例えば、下記のような会話をしてないですか?
親が話した回数は、たった6回ですけど、これだけでも充分「深追い」してますよね。こんな風に、次から次へと口撃されたら、反抗期じゃなくても返事したくなくなりますョ。
ましてや、反抗期の中学生には、イライラしか残りません。どう考えても、このあと子供が素直に勉強するとは思えないですよね。
じゃあ、親はどうすればいいのでしょう?
親は、思春期じゃないのですから、思春期の子供に巻き込まれずに、ドンと構えていればいいのです。これが思春期の子供に対する絶対法則です。たったコレだけのことですけど、これが非常に大事なのです。
子供が赤ちゃんだった頃を思い出して下さい。寝返りが出来なければ、寝返りをさせてあげましたよね。そして、寝返りが出来るようになると、布団から出ないように、環境を整えてあげていたはずです。
そのようにして、子供の成長と共に、親も自然に対応を変化させてきたはずです。そのようにして、子供も親も成長するのです。だから、子供が園児から小学生に変われば、それに応じて親も変わってきたはずです。
ということは、子供が小学生から中学生に変われば、親もそれに応じて変わらなければいけないですし、子供が反抗期に入れば、また親も変わっていかなければいけません。
子供が反抗期になって、「子供の考えてることが分からない」という親は、子供を小学生扱いしたままで、自分は変わろうとしていないのです。
子供が劇的に成長しているのですから、いつまでも子供っぽい扱いをしたり、子供を下に見たりしていると、当然、子供は反抗します。ですから、子供の成長に合わせて、親と子の関係性を作り直す必要があるのです。
そのようなことは、親もある程度分かっているはずです。でも、子供が成長しているのに、どうして親は変わろうとしないのでしょうか?
小学生まであれば、親が命令すれば、とりあえず子供は従います。それは、まだ子供には反論するほどの知恵がないからです。仮りに反論したとしても、親に一喝されれば終わりですから、どうやっても子供は親には勝てないのです
しかも、成長と共に変化するといっても、それは小さなものですから、親は自然に変わることが出来たのです。でも、中学生ぐらいになると、それまでと違って劇的な変化が起きます。
それが、思春期であり反抗期なのです。
一晩で反抗期になる訳ではないですけど、気が付けば反抗期になってたという感じですし、変化も大きいので、親はその急激な変化についていけず、自然に対応を変えていくことが出来ないのです。
ということは、まず、その劇的な変化の内容を知る必要がありますよね。
それを知らなければ、親はどのように変わればいいのか分からないはずですから…。逆に、変わり方が分かれば、ドンと構えていることも出来ます。
そこで、次の項目では、小学生から中学生に変わって、どんな変化が起きるのかをご説明致します。
反抗期に何が起きてる?
中学生ぐらいになると、自己意識が芽生えてきます。その中でも大きいのは「自己決定」についての発達です。子供は、自己決定が出来るようになると、「自分で決めたい」という気持ちが膨らんできます。
その自己決定が良いことであればいいのですが、良くないことであれば、親として「それはダメ」と言わなければいけませんよね。でも、思春期の子供は、自己決定したことをそのまま通したいと考えます。
子供に自己主張が出始める一番最初の時期は、1~2歳ぐらいです。その頃は自己主張だけで、自己責任は全く取れません。しかし、思春期の自己主張は、自己決定をして自己責任も取りたくなるのです。
ただ、中学生ぐらいでは、その「責任」を取れないことが多いですから、そのギャップに戸惑い、親のチョットした言葉に反抗したりして、親が振り回されてしまうのです。そこが微妙で繊細なところであり、難しいところでもあります。
思春期の子供は、自分のことは自分で決めたいし、自己責任を取りたいと思っています。でも、やっぱり取れない…という時期が、思春期のスタート期である中学生には続きます。
子供の発達は、いきなり完成形で出現する訳ではありません。大抵、思いが先に生まれて、実力は後から努力して付いていくものなのです。
ところで、思春期の反抗期といえば、なぜかイライラしてしまうものですが、それは、どうしてでしょうか?
新春期の時期は、自己主張する肝心な「自分」というものがつかめないのです。要するに、自分がどうしたいのかということが、自分でも分からなくなるのです。だから、意味もなくイライラしてしまうのです。
それが、親にしてみれば「扱いにくい」ということになるのです。
小学生までであれば、「お風呂に入りなさい」「勉強しなさい」「ご飯を食べなさい」などと言わなければ、子供は出来なかったですよね。だから、子供が反抗期に入っても、ついつい言ってしまう訳です。
ただ、反抗期に入った子供は、その親の言葉に素直に従えません。反抗期特有のイライラのせいで、つい反発してしまうからです。
あと、中学生になると、急激に体の変化も起こります。男の子は男の子らしく、女の子は女の子らしくなっていきます。そして、思考力も劇的にアップして、物事を客観的に見ることが出来るようになり、抽象的な分析も出来るようになります。
そのため、過去や未来を思い描くようにもなります。
小さな頃であれば、その瞬間が楽しければいいという感じで生きてますけど、中学生になると、小さな頃とは全く違った人間になってしまうのです。
それが急激にやってくるのですから、親が扱いにくいと感じる以上に、子供自身が一番戸惑っているのです。
まとめ
上記では、子供が思春期になって反抗期を迎えたときの「親のありかた」と、反抗期の子供に、何が起きているのかを紹介させて頂きました。要するに、反抗期を迎えた子供は、アイデンティティ(自分らしさ)を探し求める旅に出たということです。
自分らしさなんて、大人でもよく分からないことです。
だから、そう簡単には見つからないことですけど、そのうち「分からない」ということに慣れて、自然に反抗期を卒業する時期がやってきます。
そういうことですから、子供が葛藤していることを理解してあげて、それを邪魔しないように気をつけてあげて下さい。そして、何かあれば、いつでも手助けしてあげる心構えだけしておけば、親としては及第点ではないでしょうか。
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