小学校のいじめ対策:うやむやにしない解決方法は?

どうも!ユウポンです。

私の娘は、小学5年生のとき、クラスメートの女の子から「いじめ」を受けていました。そのいじめは、小学校を卒業するまでなくなりませんでした。そのような経験がありますので、子供のいじめには強い関心があります。

ただ、その解決法となると、これが一筋縄ではいかないんですよね。私の娘の場合もそうでしたけど、相手が子供だと、自分の娘がいじめられているからといっても、親が強く出ることに抵抗を感じたりもしますので…。

私の娘の場合、中学生になってからは、その女の子と同じクラスになることはなかったので、中学校では「いじめ」を受けることはなくなりました。

でも、小学生の間は、ツライ思いをさせてしまったなと、親として後悔しています。

いずれにしましても、先生と当事者が話し合っても、いじめをした子供が言い逃れをしたりして、話がうやむやになってしまい、いじめが続いてしまうことだけは避けなければいけません。そのための対策を色々と調べましたので、ぜひ参考にして下さい。

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いじめを終わらせるには、どうすればいいの?

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いじめを終わらせるには、当事者と教師の話し合いで解決するのが基本になります。

自分の子供がいじめに遭っていると分かれば、普通は担任の先生に相談しますよね。そして、担任の先生は、いじめをしている子供に事実関係を確認します。

それで、いじめたことを素直に認めれば、いじめられた子供に謝罪させて、その件はとりあえず一件落着ということになりますよね。

ただ、それで完全にいじめが無くなればいいのですが、そうならない場合も少なくありません。私の娘の場合、娘をいじめていた女の子は、いじめを認めて娘に謝罪しました。でも、その後も、いじめをやめませんでした。

いじめの話し合いをした場合、その後は3つのパターンに分かれるようです。

①話し合いをして、その後はいじめがなくなる。
②いじめた子供が謝罪をしても、いじめは続く。
③いじめた子供が、いじめたことを認めない。

 
①は一件落着で、とりあえず問題は無くなりますよね。問題は、あとの2つです。

②の場合は、その場をしのぐために、とりえあず謝罪をしているだけです。この場合、何度話し合いをしてもラチがあかないので、話し合いを繰り返すことは無駄だと言えます。私の娘をいじめていた女の子は、話し合いをするたびに謝罪をするのですが、毎回翌日から、いじめを開始していましたからね。

③の場合は、いじめたことを認めないのですから、認めさせるところから始めなければなりません。そのためには、いじめられた側は、色々と準備をして、いじめをした子供に言い逃れをさせないようにする必要があります。

それでは、②と③の対処方法を、下記の章で詳しくご紹介しますね。

いじめた事を謝罪しても、いじめが続く場合はどうすればいいの?

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私の娘の場合、担任の先生が、いじめをした女の子と娘を呼び出して、3人で話し合いをしてくれました。すると、その女の子は、素直にいじめていたことを認めて娘に謝罪しました。

しかし、その翌日から、それまでと全く変わらず「いじめ」は続きました。ちなみに、娘へのいじめは、暴力は全くなかったのですが、とにかく悪口を言い続けるというものでした。その悪口は、下記のような感じです。

■ 娘への悪口の一例

  • どうしてそんなにバカなの
  • ○○ちゃんと(女の子)と仲良くするな
  • ○○君(男の子)の事が好きだから喋るな
  • ブランドの服を持ってないから学校に来るな
  • 鉛筆が短すぎる
  • 貧乏

 などなど…

 
ただ、娘は悪口を言われるたびに、先生や親に相談していた訳ではありません。我慢の限界が来るのが2~3ヶ月ぐらいだったようで、2~3ヶ月ごとに先生や親に相談するという感じでした。だから、2~3ヶ月ごとに学校で話し合いをしていました。

話し合いをすると、いじめをしていた女の子は、素直に謝るんです。ただ、その女の子は、話し合いをするたびに、同じことを言っていました。それは「親には絶対に言わないで欲しい」ということです。その女の子は、親の前では、物凄く「いい子」なんです。成績も良かったですしね。

その女の子がそう言うので、最初は先生も親には言わずに、「二度と同じことをしないように!」と言って、話し合いを終わらせていました。でも、何回話し合いをしても「いじめ」をやめないので、先生は、私の自宅に電話をかけてきて、「女の子の親に言いましょうか」と言われました。

最初は、「女の子が『親に言わないで欲しい』と言うのであれば、親に言うのはやめておきましょう」と先生に言っていました。でも、あまりにも続くので、先生から、女の子の親に言ってもらうことにしました。

すると、女の子とその母親が、私の家にやってきて謝罪をしてくれました。女の子の母親は泣きながら謝罪をしていたのですが、女の子は自分の母親を見て「どうして泣いてるんだろ?」という感じで、キョトンとしていました。それを見て、いじめは終わらないなと感じたのですが…。

案の定、次の日以降も「いじめ」は続きました。結局、いじめがなくなったのは、小学校を卒業して、中学校に入学してからです。要するに、同じクラスでなくなったから、いじめがなくなったという訳です。

という訳で、私が思うには、いじめを認めはするけど、いじめをやめない子供の場合、下記の方法でいじめをやめさせるしかないように思います。

■ いじめをやめさせる方法

  • 校長に事情を説明し、クラスを替えてもらう
  • どちらかが転校する
  • いじめを受けた子供の親が、キツイ言葉でいじめた子供をビビらせる。
  • いじめをしている子供に、いじめている相手に近づかないよう徹底させる。

 
クラスを替えてもらったり、転校したりというのは、現実的ではありませんよね。

となると、いじめられている子供の親が、いじめをしている子供にキツイ言葉でビビらせて、怖がらせるという方法もあります。

これは、相手が子供の場合、かなり効果があるのは事実です。しかし、これは一歩間違えば、「脅し」「言葉の暴力」と捉えられる可能性がありますので、別の問題に発展しそうですから、お勧めできるモノではありません。

という訳で、残ったのは、いじめをしている子供に、いじめている相手に近づかせないよう徹底させるという方法です。ただ、これは簡単なことではありません。先生も忙しいですから、いじめている子供を四六時中見張っている訳にはいかないですからね。

でも、出来るだけ先生に気を配ってもらって、近づきそうになれば注意をしてもらうようにするしかありません。クラスメートに協力してもらうのも良い方法だと思います。いずれにしましても、近づきそうになったら注意をするということを繰り返すことで、いじめている子供は、いじめることを諦めるようになるようです。

実際、私の娘は、いじめをしていた女の子と同じ中学校に進学しましたけど、3年間同じクラスにならなかったので、中学校ではいじめられることはありませんでした。これは、担任の先生から中学校へ連絡してもらい、2人が同じクラスにならないようにお願いしてもらったからなのですが…。

要するに、私の娘の場合、いじめをする女の子と引き離すことが出来たので、しつこかったいじめも、意外なほど簡単になくなったという訳です。

次は、いじめをした子供が、いじめたことを認めない場合、どうすればいいのかという点についてお話しますね。

話し合いをしても、いじめた事を認めない子供はどうすればいいの?

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我が子がいじめられて、教師と当事者の3人で話し合いをしても、いじめた子供が、いじめたことを認めない場合があります。

教師がいじめた子供を問い詰めても、その生徒が「そんな事はしていない」と言ってしまえば、証拠がない限り、教師はそれ以上突っ込めなくなります。

そして、問題が解決されないまま、うやむやな感じでフェードアウトしていくことがあります。しかし、それで引き下がっていては、我が子を守ることは出来ません。

そのため、教師には、いじめが起きていることを認識してもらい、いじめた子供には「言い逃れ」をさせないようにしなければなりません。

そのために、必要なのは「証拠」です。

証拠といっても、小学校では、携帯電話を学校に持ち込むことは禁じられていますから、いじめられている場面をカメラで撮ったり、録音するようなことは出来ません。

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という訳で、そのような証拠を残すことは、現実問題として非常に難しいため、メモ(記録)をとって、それを証拠にします。

具体的には、下記のような証拠を残すようにして下さい。

  • いつ(出来るだけ正確な日時)
  • どこで(具体的な場所)
  • 誰に(いじめた人物全員の氏名)
  • 関係者(近くで目撃していた人物)
  • 何をされたか(暴力・会話・恐喝内容・命令・強奪・交渉など)

これを時系列にして一覧表にします。いじめを受けていたとき、いじめられた本人の感情や、相手の反応などを書き記しておくことも必要です。

他には、証拠となるモノは、全て保管しておくことも大切です。

  • 手紙類:手紙・メモ・ファックス
  • ネット:ブログや掲示板の書き込み
  • 携帯電話:メールなどのメッセージ
  • 金銭:レシートや奪われた金額
  • 損壊:壊されたり落書きされたモノ
  • 請求書等:修理記録や請求書
  • 写真:壊されたモノやケガの写真
  • 書類:ケガや病気の診断書など
  • 証言:いじめられたときの証言

上記のような証拠を提示すれば、教師はいじめがあったことを認識できますから、いじめをした子供に、いじめを認めさせようと強く出ることもできます。

しかも、いじめをした子供は、証拠を見せられると、言い逃れをしにくくなります。

言い逃れが出来なくなれば、いじめたことを認めざるを得なくなります。そうすれば、その場で謝罪をさせ、今後いじめをしないと約束させることが出来ます。

なお、損害賠償・治療費・慰謝料などを請求する場合、上記のモノがあれば、裁判で証拠として扱われますので、最悪の事態に備えることにもなります。

ただ、そこまでしても、教師がしっかり対応してくれなかったり、教師は対応してくれていても、いじめをした子供がいじめをやめない場合もあります。そのような場合、何か方法はあるのでしょうか?

次は、その辺りのことをみていきましょう。

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担任教師がダメなら、誰に相談すればいい?

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いくら教師に相談しても、ラチが明かない場合もあります。例えば、教師が取り合ってくれない・教師の力不足などが原因で、問題を解決できないことが少なくありません。

そのような場合、まず教師に下記のことは確認しておく必要があります。

  • 誰と連携を取っているのか?
  • 具体的にどのような対応をしてくれたのか?
  • 今後も対応し続けてくれるのか?

それらを確認すると、誰にも相談せず、教師1人で抱え込んでいることが分かる場合があります。

その理由として考えられるのは…

  • 上司や同僚からの批判を恐れている
  • ヤル気がないため、やってるフリをしているだけ
  • 校長から、指導力が無いと評価されるのを恐れている

ちなみに、大阪市立大の森田洋司教授らが出版した『日本のいじめ~予防・対応に生かすデータ集』では、「いじめは絶対に許されないと思うか?」という質問に対する教師の回答が紹介されています。

その調査では、小学校や中学校の教師は、「非常にそう思う」と回答したのは約7割です。そして、高等学校の教師は約5割という結果でした。

あと、少数意見ではありますが、「いじめは、児童・生徒の成長にとって、必要な場合もある」と回答した教師や、「基本的には、いじめは子供の世界にゆだねるべき問題だ」と回答した教師もいたようです。

上記の調査結果からも分かる通り、全ての教師が、積極的にいじめに対応してくれる訳ではありません。

ですから、担任の教師に頼んでおけば大丈夫とは言い切れない訳です。いずれにしましても、担任の教師で解決できない場合、別の方法を考えるしかありません。となると、次に相談できるのは、学年主任・養護教師・副校長・校長などになります。もしくは、他に信頼できる先生がいれば、その先生です。

それらの先生たちに協力を依頼した場合、いつ・誰に・どのような依頼をしたのかなど、記録として残しておくと、後々なにかあった場合、ものごとを進めやすくなります。

ちなみに、「多勢に無勢」という言葉がありますが、父親や母親が、1人で先生に相談するより、夫婦で相談に行ったり、知人を連れて行く方が、教師もいい加減な対応をしにくくなりますので、1人で相談に行くよりは有効だと言えます。

ただ、教師に相談する際、注意しなければいけない点がひとつあります。

それは、モラルハラスメント(言葉による精神的な暴力)のようになってはいけないということです。教師を追い詰めるような言い方をすると、問題が「いじめ」から教師と親の対立という構図に変わってしまう可能性があります。

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そうなると、いじめ問題を解決するどころか、ただのケンカになってしまう恐れがあります。そのため、あくまで「いじめ問題」について相談するのだ…ということを忘れてはいけません。

教師と親の関係が悪くなると、子供も学校へ行きにくくなりますしね。

従いまして、相談する側は、「怒りをぶつけに行くのではない」ということをしっかり肝に銘じておく必要があります。

ただ、担任の教師以外に相談をしても、いじめが解決しない場合もあります。そのような場合は、外部に相談するしかありません。

次の章では、その辺りのことについてお話しますね。

小学校以外に、協力者を求めるべき?

いじめを解決するためには、親や教師の協力が必要ですが、他には、クラスメイトやクラスメイトの保護者にも協力してもらうことが出来れば、いじめ解決に拍車が掛かります。

要は、協力者が多ければ多いほど、解決しやすくなるということです。

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これは、協力者が多ければ、色んな知恵が出るということもありますが、大勢が「いじめ」に目を光らせている環境が作り上げられれば、いじめをしにくくなるという「いじめ防止」にもつながるからです。

ただ、教師・学校・PTAに相談しても、思うように対応してもらえない場合、家庭子どもセンター・教育委員会・人権擁護委員会・弁護士会などに相談するという手段もあります。

しかし、どこに相談しても、いじめを解決できないこともありますので、どこの誰に相談すれば確実に解決に導いてもらえる…というような保証はありません。

なお、いじめが止まらず、親も学校もなす術がない場合、警察に相談するという手があります。文部科学省は、「いじめの対応に当たっては、早期に警察に相談・通報の上、警察と連携した対応を取ることが必要」としています。

ただ、これは「犯罪行為として取り扱われるべきと認められる事案について」という条件が付けられています。しかし、生命や身体の安全が脅かされるとまではいかないようなイジメであっても、子供の精神的な苦痛を考えれば、相談するところがないのであれば、警察に相談してみるべきだと思います。

私の知人は、自分の子供がいじめを受けていたとき、最終的に警察に相談をしていました。そのとき警察は、いじめた相手の親子を警察署に呼び出して、事情を聞くなどの対応をしてくれたそうです。呼び出された親子は、ただ事情を聞かれただけのようですけど、さすがに警察沙汰になると、ただ事ではないと受け止めたようで、いじめはなくなったらしいです。

その話を聞いたとき、警察の抑止力は、かなりのモノだと思いました。

ちなみに、文部科学省は、いじめの定義として「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」としています。

要するに、いじめられている者が苦痛を感じたら、それは「いじめ」とみなすべきだということですね。

なお、文部科学省の定義には、注意点も付記されているのですが、それによると、いじめられた子供の立場に立って、いじめられた子供の気持ちを重視することが大切であるとされています。

文部科学省の「いじめの定義」を見ると、小難しい言葉が並んでいますので、警察に相談すべきか迷うかとは思いますけど、他に相談するところがないのであれば、最後の手段として警察に頼るのは悪いことではないと思います。

知人のように、警察に相談するだけで、いじめがなくなる場合もあるのですから…。

最後に

いかがでしたでしょうか。担任の先生に相談してラチが開かない場合、様々な所に相談する訳ですが、大切なのは、いじめ問題に真剣に関わってくれる協力者を見つけることが出来るかどうかです。

そのようにして、親が一生懸命になっている姿を見せれば、子供の親への信頼は大きくなるハズです。そして、それが子供に勇気を持たせることにつながります。

最近は、小学生であっても、巧妙ないじめをする子供がいますから、そのいじめに耐え続けるのは大変なことです。しかし、子供に少しでも勇気を与えることが出来れば、自殺など最悪の事態は免れる可能性は高くなります。

それだけでも、いじめ解決の一歩を踏み出すことが出来たと考えて良いのではないでしょうか。

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