学級閉鎖の基準:インフルエンザ感染者が何人で決行するの?
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こんにちは!ユウポンです。

寒い季節になると、毎年インフルエンザが流行りますよね。当然、小学生や中学生なども多く感染するのですが、学校での感染を防ぐために、学級閉鎖や学年閉鎖などを決行する場合が少なくありません。

ただ、何人が感染すれば学級閉鎖になるのか、その基準はあまり知られていないですよね。そこで、今回はその基準となるモノを調べてみました。意外な結果が分かりましたので、参考にして下さい。

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学級閉鎖の基準・目安

日本では、生徒や職員の健康を守るために、「学校保険安全法」という法律があります。それを見ると、第四節「感染症の予防」には、下記のように明記されています。

「校長は、感染症にかかつており、かかつている疑いがあり、又はかかるおそれのある児童生徒等があるときは、政令で定めるところにより、出席を停止させることができる。」

「学校の設置者は、感染症の予防上必要があるときは、臨時に、学校の全部又は一部の休業を行うことができる。」

要するに、学校の判断でインフルエンザなどに感染した生徒を休ませることができ、一時的に学級閉鎖・学年閉鎖・学校閉鎖も出来るということですね。

ただ、学級閉鎖などを決行する場合の明確な判断基準は明記されていません。ということは、自治体・教育委員会・学校で判断しないさいということになります。

そこで、インフルエンザ感染に関して調べてみたところ、日本医師会の常任理事が、新型インフルエンザに関する学級閉鎖の基準や目安を、「新型インフルエンザに関する臨時休業の基準や目安」として、下記のようにまとめておられましたのでご紹介致します。

■ 学級閉鎖の判断基準・目安(平成21年9月現在)

  • 北海道:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 青森県:感染者の発生状況に応じて、都度判断する。
  • 岩手県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 宮城県:一定の感染者に達した場合。
  • 秋田県:複数の感染者が発生した場合。
  • 山形県:複数の感染者が発生した場合。
  • 福島県:複数の感染者が発生した場合。
  • 茨城県:複数の感染者が発生した場合。
  • 栃木県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 群馬県:感染者または有症者が急増する場合。
  • 埼玉県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 千葉県:複数の感染者が発生した場合。
  • 東京都:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 神奈川県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 新潟県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 富山県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 石川県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 福井県:複数の感染者が発生した場合。
  • 山梨県:複数の感染者が発生した場合。
  • 長野県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 岐阜県:複数の感染者が発生した場合。
  • 静岡県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 愛知県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 三重県:複数の感染者が発生した場合。
  • 滋賀県:感染者が概ね15%ぐらいになった場合。
  • 京都府:複数の感染者が発生した場合。
  • 大阪府:およそ5人(約10~15%)の感染者が発生した場合。
  • 兵庫県:感染者または感染の疑いがある生徒が10~15%になった場合。
  • 奈良県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 和歌山県:複数の感染者が発生した場合。
  • 鳥取県:複数の感染者が発生した場合。
  • 島根県:5人以上の感染者が発生した場合。
  • 岡山県:10~20%未満の患者発生で検討。20%以上で学級閉鎖。
  • 広島県:およそ5人(約10~15%)の感染者が発生した場合。
  • 山口県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 徳島県:10~30%の感染者が発生した場合。
  • 香川県:7日以内に2名の感染者発生で検討。
  • 愛媛県:10~20%の感染者が発生し、更に拡大する可能性がある場合。
  • 高知県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 福岡県:概ね約2割の感染者が発生した場合。
  • 佐賀県:10~15%程度の感染者等が発生した場合。
  • 長崎県:概ね15%程度の感染者が発生した場合。
  • 熊本県:感染者が2人以上で、なおかつ感染者が10%以上の場合。
  • 大分県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。
  • 宮崎県:感染者が2人以上で、なおかつ感染者が10%以上の場合。
  • 鹿児島県:複数の感染者が発生した場合。
  • 沖縄県:3~4人(約10%)の感染者が発生した場合。

 
但し、上記はあくまで目安とする指針ですから、学校ごとに上記の指針を踏まえた上で判断しています。

上記の都道府県別の判断基準や目安を見ると、かなりのバラつきがありますね。しかも、最終的には学校(校長)が判断する訳ですから、学級閉鎖の基準が知られていないのも当然ですね。

それにしても、毎年インフルエンザが流行するのですから、何とかならならいものかと思ってしまいますよね。しかし、下記のような理由で、何とも出来ないのが実情なのです。

インフルエンザウイルスの表面には、ヘマグルチニンとノイラミニダーゼと呼ばれる糖タンパク質の突起があります。そして、ヘマグルチニンには16種類の変異があり、ヘマグルチニンには9種類の変異があります。

インフルエンザの型は、その変異の組み合わせによって変わります。

毎年、同じ全く同じ型のインフルエンザウイルスが出現するのであれば、同じワクチンを使って予防することが出来ます。

しかし、毎年違う型が出現するため、その年に流行しているインフルエンザのワクチンを、素早く製造するのは難しいのです。そのため、毎年のようにインフルエンザが流行してしまう訳です。

ちなみに、日本医師会の常任理事は、学年閉鎖や学校閉鎖(休校)の目安に関しても、都道府県別にまとめておられましたので、次の章でご紹介します。

学年閉鎖の基準・目安

下記をご覧頂くと分かりますが、学年閉鎖の場合も、学級閉鎖の基準・目安と同じで曖昧な感じですから、やはり最終的には学校独自に判断しなさいということですね。

■ 学年閉鎖の判断基準・目安(平成21年9月現在)

  • 北海道:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 青森県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 岩手県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 宮城県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 秋田県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 山形県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 福島県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 茨城県:特に規定は無し。
  • 栃木県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 群馬県:感染者と有症者が急増した場合に検討する。
  • 埼玉県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 千葉県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 東京都:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 神奈川県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 新潟県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 富山県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 石川県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 福井県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 山梨県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 長野県:特に規定は無し
  • 岐阜県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 静岡県:感染者の欠席状況に応じて検討する。
  • 愛知県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 三重県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 滋賀県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 京都府:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 大阪府:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 兵庫県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 奈良県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 和歌山県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 鳥取県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 島根県:複数の学級で短期間に多数の感染者が発生した場合
  • 岡山県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 広島県:特に規定は無し。
  • 山口県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 徳島県:1学年で複数かつ半数以上の学級で学級閉鎖が起きた場合。
  • 香川県:特に規定は無し。
  • 愛媛県:学級を越えて感染者が大勢発生した場合。
  • 高知県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 福岡県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 佐賀県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 長崎県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 熊本県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 大分県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 宮崎県:学級を越えて感染が広まる可能性がある場合
  • 鹿児島県:学級閉鎖が複数起きた場合。
  • 沖縄県:学級閉鎖が複数起きた場合。

 
次の章では、学校閉鎖(休校)をする場合の判断の基準・目安をご紹介します。

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学校閉鎖(休校)の基準・目安

■ 学校閉鎖(休校)の判断基準・目安(平成21年9月現在)

  • 北海道:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 青森県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 岩手県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 宮城県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 秋田県:複数の学級で学級閉鎖が起きた場合、総合的に判断する。
  • 山形県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 福島県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 茨城県:規定なし。
  • 栃木県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 群馬県:感染者と有症者が急増する場合に必要な措置を検討する。
  • 埼玉県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 千葉県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 東京都:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 神奈川県:教育委員会と相談して都度検討する。
  • 新潟県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 富山県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 石川県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 福井県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 山梨県:複数の学級で学級閉鎖が起きた場合、総合的に判断する。
  • 長野県:学校全体で10%以上の欠席者が出た場合。
  • 岐阜県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 静岡県:結石状況に応じて検討する。
  • 愛知県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 三重県:学校全体に蔓延する可能性がある場合。
  • 滋賀県:教育委員会と相談して都度検討する。
  • 京都府:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 大阪府:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 兵庫県:県教委と協議し感染拡大の予防の必要性ありと判断した場合。
  • 奈良県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 和歌山県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 鳥取県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 島根県:短期間に複数の学級で多数の感染者が発生した場合。
  • 岡山県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 広島県:学校全体の1/3以上の学級閉鎖が起きた場合。
  • 山口県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 徳島県:学年の半数以上が学年閉鎖になった場合。
  • 香川県:規定なし。
  • 愛媛県:学年を越えて感染し、学年全体に広まる可能性がある場合。
  • 高知県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 福岡県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 佐賀県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 長崎県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 熊本県:複数の学年で感染者が増加し蔓延する可能性がある場合。
  • 大分県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 宮崎県:学年を越えて感染が拡大する可能性がある場合。
  • 鹿児島県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。
  • 沖縄県:複数の学年で学年閉鎖が起きた場合。

 
次の章では、休業期間について、都道府県別の基準をご紹介します。

都道府県別の休業期間

学校保険安全法は、インフルエンザを患った場合、発症後5日を経過し、なおかつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまでは、登園・登校してはいけないと定められています。

そのため、発症してから最低でも6日は登園・登校してはいけないということになりますが、これは、あくまでインフルエンザに感染した個人の話です。

下記の休業期間とは、学級閉鎖・学年閉鎖・学校閉鎖(休校)に関するモノですから、勘違いなさらないように…。

■ 休業期間(平成21年9月現在)

  • 北海道:5日間
  • 青森県:原則として7日間
  • 岩手県:7日間
  • 宮城県:規定なし
  • 秋田県:規定なし
  • 山形県:7日間
  • 福島県:規定なし
  • 茨城県:規定なし
  • 栃木県:規定なし
  • 群馬県:規定なし
  • 埼玉県:4日間
  • 千葉県:原則として7日間
  • 東京都:4日間
  • 神奈川県:5日間
  • 新潟県:4日間
  • 富山県:7日間
  • 石川県:4日間
  • 福井県:原則として7日間
  • 山梨県:7日間
  • 長野県:7日間
  • 岐阜県:7日間
  • 静岡県:最長7日間
  • 愛知県:4日間
  • 三重県:教育委員会と相談
  • 滋賀県:4日間
  • 京都府:7日間(府教委と協議)
  • 大阪府:4日間
  • 兵庫県:原則として7日間
  • 奈良県:5日間
  • 和歌山県:5~7日間
  • 鳥取県:3日間
  • 島根県:4日間
  • 岡山県:4日間
  • 広島県:4日間
  • 山口県:5日間
  • 徳島県:7日間
  • 香川県:7日間
  • 愛媛県:7日間(または解熱後2日後迄)
  • 高知県:7日間
  • 福岡県:5日間
  • 佐賀県:7日間
  • 長崎県:3日間
  • 熊本県:4日間
  • 大分県:4日間
  • 宮崎県:4日間
  • 鹿児島県:3~7日間
  • 沖縄県:7日間

最後に

上述した通り、学校保険安全法ではインフルエンザに感染した場合、規定されている日数を休まなければならないとされていますが、幼稚園や学校以外では、そのような法律はありません。

大企業であれば、インフルエンザに感染した場合、休まなければならない日数が定められていることも多いのですが、中小零細企業では明確に規定を設けていない場合もあります。

人手不足で何日も休むことは出来ないという会社もあるかも知れませんが、インフルエンザウイルスは、死滅するまでに5日以上かかるとされていますので、感染を拡大させないためには出来るだけ仕事は休むべきですよね。

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