日本の人口が減ってきていることは、もう誰もが分かっていることですよね。細かい原因を見ていくと、色々あるかとは思われますけど、やっぱり少子化が一番の原因ですよね。
でも、どうして少子化になるのでしょうね。
少子化が進んでいるということは、子供を産もうとしない女性が増えていることも原因のひとつですけど、どうしてそうなるのでしょうか?
その辺りのことを色々とみていきましょう。
女性が子供を産まない理由
日本では、結婚せずに子供を産む場合もありますけど、結婚して子供を産むのが基本ですよね。
でも、女性の既婚率は下がっているので、当然、子供を産む女性は減ってきています。これは、女性だけが原因ではなく、男性にも原因があります。
色々な機関が「結婚しない理由」を調査していますけど、ある調査によると、下記のような結果が出ていました。ちなみに、下記の調査結果は複数回答可です。
■ 女性が結婚しない理由ランキング
- 仕事を持つ女性が増えて、女性の経済力がアップしたため。
- 独身生活の方が自由であるため。
- 結婚しないことに対する世間のこだわりが少なくなったため。
- 仕事のためには、独身の方が都合が良いため。
- 家事・育児に対する負担感、拘束感が大きいため。
- 相手に高望みをしているため。
- 婚姻による改姓が障害となっているため(兄弟が少ない・一人っ子)
- 親離れが出来ていないため。
- 社会慣行としてのお見合いが減少したため。
- その他
■ 男性が結婚しない理由ランキング
- 独身生活の方が自由であるため。
- 結婚しないことに対する世間のこだわりが少なくなったため。
- 仕事を持つ女性が増えて、女性の経済力がアップしたため。
- 親離れが出来ていないため。
- 仕事のためには、独身の方が都合が良いため。
- 社会慣行としてのお見合いが減少したため。
- 相手に高望みをしているため。
- 婚姻による改姓が障害となっているため(兄弟が少ない・一人っ子)
- 家事・育児に対する負担感、拘束感が大きいため。
- その他
この調査結果を見る限り、自分の時間(仕事・娯楽)を大切にしたいと思う人が増えたということでしょうね。
あと、未婚者に対する世の中の見方が大きく変化してきていることも見逃せないかと…。他には、子育てのことなどを考えると、結婚することに躊躇してしまうようですね。
では、子供を産む女性が減って来ているということは、実際にどれぐらい減ってきているのか、次の項目で見てみましょう。
出生数と出生率
少子化が叫ばれるようになってかなり経ちますが、それでも毎年100万人以上の子供が生まれていました。しかし、2016年になって、とうとう100万人を下回ってしまいました。
あと、人口を維持していくためには、合計特殊出生率(1人の女性が障害に産むと見込まれる子供の数)が2,07%が目安とされているのですが、実際は、下記の通りかなり低い値で横ばい状態です。
ちなみに、下記の厚生労働省による統計は、1899年(明治32年)から始められてきたのですが、2016年の981,000人という出生数は、統計を開始して以来、初めて100万人未満となった出生数です。
(左の数値が出生率で、右の数値が合計特殊出生率)
・2016年:981,000人・—–
・2015年:1,005,677人・1,45%
・2014年:1,003,539人・1,42%
・2013年:1,029,816人・1,43%
・2011年:1,050,806人・1,39%
・2010年:1,071,304人・1,39%
・2005年:1,062,530人・1,26%
・2000年:1,190,547人・1,36%
・1995年:1,187,064人・1,42%
・1990年:1,221,585人・1,54%
・1985年:1,431,577人・1,76%
・1980年:1,576,889人・1,75%
・1975年:1,901,440人・1,91%
・1970年:1,934,239人・2,13%
・1965年:1,823,697人・2,14%
・1960年:1,606,041人・2,00%
・1955年:1,730,692人・2,37%
・1950年:2,337,507人・3,65%
・1949年:2,696,638人・4,32%
・1948年:2,681,624人・4,40%
・1947年:2,678,792人・4,54%
ちなみに、私が調べた時点(平成28年12月22日発表のデータ)では、まだ2016年の合計特殊出生率は発表されていませんでした。
(厚生労働省のデータより)
人口を維持していくためには、合計特殊出生率が2,07%でなければいけないのですが、1975年以降は人口を維持していくための合計特殊出生率に足りていません。
このような状態になったのは、上述した通り、女性や男性の意識が変わってきたことも原因のひとつですが他にも原因はあります。
次は、その辺りについて見ていきましょう。
合計特殊出生率が下がった別の原因
1947年~1949年は、第1次ベビーブームでした。そして、そのときの子供が親になって、1971年~1974年は第2次ベビーブームとなりました。
しかし、実際は第3次ベビーブームは訪れませんでした。
その主な原因は、就職氷河期と重なって、結婚しない人が急増したからです。1970年~1980年代は、男女の生涯未婚率は5%未満でした。
それが1990年代になると、生涯未婚率はどんどん上昇していき、2010年になると、男性は20%で女性は11%にまで跳ね上がっていました。しかも、2010年以降は、ひと家族の平均の子供数は2人を下回っています。
当時の政府は、第2次ベビーブームで生まれた子供が親になったとき、第3次ベビーブームが訪れると思っていました。誰もが、急激に時代の流れが変わるなんて思ってなかったですからね。そのため、政府は少子化になることを予測することが出来ませんでした。
という訳で、政府の少子化対策の遅れも、合計特殊出生率が下がっていった理由のひとつと言えます。
まとめ
政府としては、少子化対策として、都道府県や市町村に交付金を与えたり、子供が健やかに育つような環境作りを公共団体や事業主に義務づけたり、児童手当などの育児に対する経済的支援などを打ち出しています。
しかし、現実は親世代の人口が減り続けていますから、当然出生数も減り続けるとみられています。
国立社会法人・人口問題研究所によると、夫婦の理想の子供の数は2.32人としています。結婚していても、理想の子供の数を持たないのは、経済的な理由が一番多いそうです。待機児童の問題なども解消されていないぐらいですから、早急に子育てをしやすい環境作りが必要なのは言うまでもありません。
その辺りが解消されると、結婚して子供を作ろうとする人も、増えてくると思われるのですが…。
少し国連を疑いたくなります。内政干渉って感じです。ベビーブームのピークと国連の繰り返し雇用機会の勧告の重なり、結果、女性は皆就職(総合職)が実質義務みたいになって、就職が決まらない女子大生が、卒論忘れて走り回ってますし、育児教育問題とか離婚=シングルマザ-増加とか、DVとか、国内の十分な準備ができないまま、見切り発車した結果にも思えます。昨今は、天皇家とか、夫婦別姓にも国連が勧告出してます。国によって文化も違いますし、日本だけが雇用機会に問題があったわけでもない。一部の女性を除いて、雇用機会均等同昇給の恩恵を受けた女性はあまりいなかったような気もします。
ななし様、コメントありがとうございます。
ななし様の仰る通りだと思います。
ちなみに、国連からの勧告も影響してるでしょうけど、
政治家たちの在り方が変わらなければ、
おそらく庶民にとって喜ばしいことは、
今後も期待できないような気がします。
政府の提案は、大企業にしか通用しないような事が多く、
庶民向けの提案は、プレミアムフライデーとか、
中途半端なモノばかりで、
未来に希望を持てるようなモノが何ひとつないんですよね。
庶民は、今後も吸い取られるばかりで、
国に感謝するようなことはないような気が…。
でも、個人的に頑張れば、
それなりの幸せを掴むことは不可能ではないので、
各々が精一杯頑張って生きていくしかないですね。