こんにちは!ユウポンです。
仕事で電話を受けることは、よくありますけど、いきなり怒鳴られたり、ネチネチとイヤミを言われ続けたり、色んなクレームの電話がありますよね。
でも、クレーム電話の対応事例を見て、間違った話し方をを知っておけば、電話が怖くなるということは少なくなるはずです。
今回は、いくつかの事例を紹介して、何がダメなのかを明確にして、それを知ることで、電話対応のスキルアップにつなげて頂ければと思っています。参考にして頂ける点があると思いますので是非ご覧下さい。
商品が不良品だった場合
「お電話ありがとうございます ○○株式会社の△△ですが」
②お客様
「今朝届いたテレビが不良品なのよ」
③社員
「そんなハズは無いと思うのですが…」
④お客様
「でも 全く写らないのよ」
⑤社員
「説明書通りに配線などされましたでしょうか?」
⑥お客様
「説明書通りにやって写らないから電話してるんじゃない」
⑦社員
「担当者にお繋ぎ致しますので メーカー名と型番をお願いします」
⑧お客様
「型番は どこに書いてあるの?」
⑨社員
「説明書に表紙の上部に書いてあります」
⑩お客様
「○○(メーカー名)の□□□番」
⑪社員
「かしこまりました それでは少々お待ち下さい」
悪い点
①文節止め
「ですが」などのように、文節で止めるのは横柄な感じがするのでよくありません。「~と申します」「~でございます」などのように、最後まで丁寧に言うべきです。
③お客様を否定
お客様の話を否定するような言い方は、お客様に対して失礼ですから、事情が分からないうちから否定するのはよくありません。
⑤お客様を疑う
お客様の間違いを疑うのはよくありません。お客様は間違っていないことを前提に話を進めていき、もし間違いがあれば、正しい方法をお伝えするようにします。
⑥先回りして伝える
お客様が分からないであろうことは、先回りしてお伝えしておくべきです。そのため、型番などを聞くときは、どこに書いてあるかも伝えておかなければいけません。
商品が汚れていた場合
「昨日買った服 家でよく見たら汚れているのよ」
②社員
「お買い上げ時に、ご確認頂きましたよね?」
③お客様
「そんなに細かいとこまで見てなかったわ」
④社員
「それではレシートと商品をお持ちになって売り場まで来て下さい」
⑤お客様
「レシートを無くしちゃったのよ」
⑥社員
「では 商品を持って売り場までお越し下さい」
⑦お客様
「どなたを訪ねればいいのですか?」
⑧社員
「店長を呼び出して頂ければ応対できると思います」
⑨お客様
「分かりました」
悪い点
②お客様を疑う
明らかに、お客様を疑っているような言い方になっています。このようなことは言う必要はありません。
④命令口調
お客様に対して命令しているような口調になっています。わざわざお越し頂くということを忘れてはいけません。そのため「お越し頂きますよう宜しくお願い致します」などと、お願いする気持ちで応対する必要があります。
⑧名前を告げない
お客様に対しては、「店長」と告げるのではなく名前を告げて下さい。もしくは、「店長の○○」とお伝えするのが礼儀です。
⑧曖昧な言葉
「~と思います」のような曖昧な表現は、お客様を不安がらせてしまいます。誠意を持って応対させて頂く意志を伝えるためにも、「応対させて頂きます」と責任を持って答えるべきです。
商品が破損していた場合
「箱を開けたら商品が破損してたのよ」
②社員
「ご迷惑をおかけしております バラバラでしょうか」
③お客様
「少し欠けているだけ 交換してもらえますよね」
④社員
「たぶん大丈夫だと思います 着払いで結構ですので宅配便などでご返送下さい」
⑤お客様
「返送先の住所はどこに書いてあるの?」
⑥社員
「チラシの一番下にあるお客様センターの住所です 返送時にご記入頂く用紙も付いていますので それも一緒にお送り下さい」
⑦お客様
「分かりました」
悪い点
②商品よりお客様
商品が破損していたのですから、商品のことよりお客様にケガなどがないことを先に確認すべきです。
④曖昧な返事
「たぶん大丈夫だと思います」のような曖昧な返事は、お客様は不安を感じますので、使ってはいけない言葉です。
⑥命令口調
「~して下さい」は丁寧な言葉のように思えますが、お客様に命令していることになりますので、この表現も使うべきではありません。
食料品の異物混入の場合
「今朝買った弁当に虫が入ってたのよ」
②社員
「そうですか。衛生面はしっかりやっているので おかしいですね」
③お客様
「でも 虫が入ってたのは間違いないんです」
④社員
「何時頃にお買い上げ頂いたのでしょうか レシートを見てもらえますか」
⑤お客様
「今朝って言ったでしょ 昼ご飯どうすればいいのよ」
⑥社員
「今、店長は不在なので、戻りしだい連絡させて頂きますので」
⑦お客様
「そんなことより早く代わりの弁当を持ってきてよ」
⑧社員
「はい それではお名前とご住所 お電話番号をお教え下さい」
悪い点
②謝罪の言葉
謝罪の言葉がないだけでなく、他人事のような話し方をしています。これでは誠意が全く感じられません。
④客の要求とは方向性が違う
お客様が要求に応えようとしていません。お客様が求めているであろうことを察して、それに応えるための応対が必要です。
⑥正確な応対
お客様は、いつ弁当を食べられるのか分からない状態です。そのため「戻りしだい」という曖昧な応対ではなく、何時頃に連絡できるのかを的確に伝える必要があります。
違う商品が届いた場合
「お電話ありがとうございます ○○店の△△と申します」
②お客様
「山田と申しますけど、先日そちらのお店で買った商品、色違いが届いたんだけど」
③社員
「申し訳ございませんが もう一度お名前をお聞かせ下さい」
④お客様
「だから山田と言ってるでしょ あのとき担当した髪の毛が長い女性にかわって」
⑤社員
「申し訳ございません その者は在庫整理をしておりますので戻りしだい連絡を差し上げます」
⑥お客様
「スグに商品を使いたいから急いでるんですけど…」
⑦社員
「おそらく田中という者が担当させて頂いたと思います 戻りしだい連絡させますのでお待ち下さい」
悪い点
③聞き漏らし
お客様は、最初に名乗っているのに聞き漏らしています。お客様の声が聞き取りにくい場合は仕方ないのですが、お客様には同じことを言わせないように、しっかり聞き取ることが大切です。
⑤お店の都合
在庫整理は、お店の都合です。お店の都合を振りかざして、お客様の要望に添わないのはよくありません。お客様にすれば、在庫整理など後回しにすればいいと思うだけです。
⑦責任逃れ
「おそらく○○と思う」などと言うと、お客様を不安がらせるだけです。そのため、曖昧な言い方はよくありません。あと、田中さんの責任であって、自分には関係ないことだとも受け取れます。
お客様への接し方
商品の製造は、どれだけ管理を徹底していても、中には不良品が出てしまうものです。通常は、検品などで不良品は取り除かれるはずです。でも、何らかの手違いなどで、正常な商品として販売してしまう場合もあります。機械の不具合や人為的なミスは、どうしても避けられないですからね。
それを嘆いても仕方ありません。そういうことは起こりうることだという認識を持たなければ、お客様に対して謙虚な気持ちで接することが出来ません。
いずれにしましても、お客様から商品の不具合などでクレームの電話が入った場合、念頭に置いておかなければいけないことがありますので、下記の点を忘れないようにして下さいね。
- 商品よりもお客様を気遣う
- 商品の状況を的確に把握する
- お客様が興奮していても事実確認はしっかり行う
- お客様が納得できる具体的な解決策を提案する
- 客先へ訪問しないのであれば、配送する商品に一筆添える
いつも完璧に応対するのは難しいことですけど、回数を重ねるごとに上手くできるようになります。ただ、忘れてはいけない基本的なことをないがしろにしていては、いつまで経ってもスキルはアップしません。そのため、最低でも上記の5点は忘れないようにして下さい。
最後に
クレームの電話であっても、スムーズに応対するには、お客様をイラッとさせないことが大切です。例えば、名前を聞き直したり、謝罪の言葉がなかったり、自分には関係ないと思わせるようなことを言うと、それだけでお客様が怒りが増大してしまうものです。
逆に、そのような基本的なことを押さえておくだけで、意外にスムーズな対応が出来るものです。色んなお客様がいますから、簡単にはいかないことも少なくないかとは思われますが、基本に忠実に行うことが一番大切です。